京阪、新型ATS導入へ…宇治線は6月からワンマン化

鉄道 企業動向
京阪が新たに導入する新型ATSの概念図。
京阪が新たに導入する新型ATSの概念図。 全 2 枚 拡大写真

京阪電気鉄道(大阪市中央区)は3月19日、鉄道事業における安全対策や運営体制の効率化に関する取り組みを発表した。「多情報連続制御式ATSシステム」と呼ばれる新しい自動列車停止装置(ATS)を京阪線系統に導入するほか、宇治線では6月からワンマン運転を開始する。

多情報連続制御式ATSシステムは、地上装置から列車に伝送された信号などの情報と、車上データベースに記憶された信号機の位置や勾配などの情報に基づいてブレーキの性能や走行距離から上限速度を算出し、この速度値に基づいて常に速度のチェックを行う。踏切やホームでの異常発生時などにも対応する機能があり、安全性のさらなる向上が可能となる。

新しいATSは京阪本線と鴨東線、宇治線、交野線、中之島線(京阪線系統)に導入され、まず2014年度に京阪本線深草(京都市伏見区)~三条(東山区)間と鴨東線三条~出町柳(左京区)間に導入。翌2015年度には京阪本線枚方市(大阪府枚方市)~深草間と交野線、宇治線でも使用を開始し、2016年度に京阪線系統全線での導入を完了する予定だ。

中書島(京都市伏見区)~宇治(京都府宇治市)間の7.6kmを結んでいる宇治線のワンマン運転は、6月1日から開始する。これに伴い、宇治線内各駅にホームミラーやホームモニター、ホーム異常通報装置、転落検知マットなどを設置。車両は10000系6編成と13000系5編成について、運転士異常時列車停止装置と列車防護無線の連動化などを行う。

このほか、ホーム異常通報装置の設置駅を増やす。現在は京津線と石山阪本線の大津線系統全26駅で通報装置の導入が完了しているが、京阪線系統では44駅の設置にとどまっている。このため、2013年度には京阪線系統の16駅に設置し、2017年度までに全駅での設置を完了する予定。

《草町義和》

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