古野電気、同時測位可能な車載対応のマルチGNSS受信LSIチップを開発

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GNSSチップ「eRideOPUS 7」と小型GNSSモジュール「GV-87F」
GNSSチップ「eRideOPUS 7」と小型GNSSモジュール「GV-87F」 全 2 枚 拡大写真

古野電気は、米国のGPS測位衛星に加えて、日本の準天頂衛星システムや欧州、ロシアの全地球航法衛星システムを同時受信できる車載対応のマルチGNSS受信LSIチップを、国内で初めて開発したと発表した。

同社が開発したLSIチップは、「eRideOPUS 6」と「eRideOPUS 7」の2種。米国のGPS測位衛星をはじめ、日本の準天頂衛星システム、静止衛星による位置補正システム「SBAS」、EUが構築中の「Galileo」、ロシアの「GLONASS」の衛星電波を同時に受信する、国内初の車載用1チップLSI(eRideOPUS 6はGLONASS非対応)。国内では、GPSと準天頂衛星「みちびき」を受信することで測位率を改善できるほか、GPS衛星(運用31機)と「GLONASS」衛星(同24機)を同時受信する世界一の捕捉衛星数を実現した結果、従来の高い測位成功率を維持したままで、特に都市部での位置精度を向上させた。

また、アンチ・ジャミング機能(妨害波対策)や耐マルチパス機能(反射波対策)を搭載し、ノイズ除去性能を強化。従来機種の高速測位性能や高レート測位に加えて、車載アプリケーションに要求されるデッドレコニング(自律航法)機能として、ジャイロ+車速パルス、ジャイロ+加速度センサ、CAN(四輪車輪速データ)に対応。トンネルなど電波が届かない場所でも高精度の測位を実現する。

同社では、5月中旬からサンプル出荷を開始。8月以降、カーナビゲーションシステムやeCallシステムをはじめとする国内外の車載アプリケーション向けに、LSIチップ2機種に加えて、チップを搭載した小型GNSS受信モジュール「GN-86F/87F」、自律航法GNSS受信モジュール「GV-86/87」の量産販売を開始する。

《纐纈敏也@DAYS》

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