米国で3月27日に開幕したニューヨークモーターショー13。GMの高級車ブランド、キャデラックのブースの主役は、新型『CTS』が務めた。
CTSはキャデラックブランドのミッドサイズ車。先代モデルは2世代目で、2008年に発表された。セダン、ワゴン、クーペの3ボディ、そしてスポーツ版の『CTS‐V』と、ワイドなバリエーションを設定する。
新型CTSのハイライトといえそうなのが、強力なエンジン。複数が用意される中で、頂点に立つのが3.6リットルV型6気筒ガソリンのツインターボユニットを積む「Vスポーツ」グレードだ。
このエンジンは、キャデラックに広く搭載されてきた直噴3.6リットルV型6気筒ガソリン自然エンジンを、2個のターボチャージャーで過給したユニット。最大出力は420ps/5750rpm、最大トルクは59.5kgm/3500-4500rpmを引き出す。GMによると、リッター当たり118psという出力は、セグメントの6気筒エンジンとしては、最もパワフルだという。
トランスミッションは、キャデラック初の8速AT。駆動方式はFR。新型CTSのVスポーツは、0‐96km/h加速4.6秒、最高速274km/hという優れたパフォーマンスを実現した。ブレーキはブレンボ製。アルミドア構造の採用などによる軽量化、前後重量配分50対50と理想的なバランスの追求も、高い運動性能につながっている。
キャデラックが新型CTSの競合車として、意識するのがBMW『5シリーズ』。キャデラックは、「420psのパワーは、直6ターボのBMW535iの300psよりも、15%パワフル。V8ターボの550iの400psさえ凌ぐ」と説明。ニューヨークモーターショー13のプレスカンファレンスに登場したキャデラックのデザイン責任者、マーク・アダムス氏は、「BMW5シリーズと比較すると、新型CTSは90kg以上軽い」と述べ、その優位性をアピールしている。