東武、2013年度の鉄道事業投資計画を発表…押上駅に折り返し設備新設

鉄道 企業動向
東武スカイツリーラインと東京メトロ半蔵門線が接続する押上駅。折り返し設備を新設して輸送障害発生時の運行確保を図る。
東武スカイツリーラインと東京メトロ半蔵門線が接続する押上駅。折り返し設備を新設して輸送障害発生時の運行確保を図る。 全 5 枚 拡大写真

東武鉄道は4月25日、鉄道事業における2013年度の設備投資計画を発表した。押上駅の折り返し設備やホームドアの整備を推進するなど、総額288億円の設備投資を行う。

伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と日光線では、2014年度の使用開始を目指して運行管理システムの導入工事を推進する。また、押上駅では2013年度の完成を目指して列車の折り返し設備を整備する。これにより、東武スカイツリーラインと東京メトロ半蔵門線の連絡線である押上~曳舟間で輸送障害発生時の運行を確保する。

東上線では、現行の自動列車停止装置(ATS)に代わる自動列車制御装置(ATC)の導入工事を池袋~小川町間で引き続き推進し、2015年度の完成を目指す。

野田線では、船橋駅と柏駅に可動式ホーム柵のホームドア設置工事に着手する。船橋駅は2014年春、柏駅は2015年春の完成を予定。同時にLED照明の導入やコンコースのリニューアル(船橋駅)も合わせて実施される。

連続立体交差事業による高架化は、東武スカイツリーライン竹ノ塚駅付近と伊勢崎線伊勢崎駅付近、野田線清水公園~梅郷間で引き続き実施される。竹ノ塚駅付近は下りの急行線と緩行線の高架橋本体工事に着手し、2020年度の事業完成を目指して工事を推進する。伊勢崎駅付近の高架化は2013年秋に高架切替を実施し、伊勢崎駅と新伊勢崎駅の2駅が高架駅となる予定。清水公園~梅郷間は清水公園~愛宕間と野田市駅構内で仮線工事を実施する。

車両関連では、2012年度に製造された野田線用の通勤形電車60000系12両(6両編成2本)が6月頃から営業運転を開始する予定で、2013年度も36両(6両編成6本)を新造する。既存の通勤形電車10000系は26両でリニューアルを実施し、車いすスペースや車内案内表示器の設置、車内照明をLED照明に変更するなどの改良を行う。一部の車両では制御装置をVVVFインバーターに変更する。

駅施設では、東武スカイツリーライン大袋駅と野田線の岩槻、運河両駅、越生線武州長瀬駅の橋上化工事を引き続き実施する。岩槻駅を除く各駅は2013年度、岩槻駅は2014年度にそれぞれ完成する予定。このほか、エレベーターや多機能トイレの設置などのバリアフリー化を推進し、2013年度は野田線高柳駅にエレベーター2基と多機能トイレ1室、越生線越生駅にエレベーター1基を設置する。

《草町義和》

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