【VW ザ・ビートル カブリオレ 試乗】デザインに隠された3つの大きなメリット…岡本幸一郎

試乗記 輸入車
VW ザ・ビートル カブリオレ
VW ザ・ビートル カブリオレ 全 12 枚 拡大写真

『ザ・ビートル カブリオレ』は、デザインに価値のあるクルマであることはいうまでもないが、さらに、このデザインであるがゆえに得られた3つの大きなメリットがあると思う。

【画像全12枚】

ひとつは4人が快適に乗れる広さ。数多く存在するオープンカーの中でも、これほど後席の使い勝手の良いクルマというのはあまりない。

もうひとつは大きな開放感だ。風の巻き込みを抑えるための空力面での必要性や、トップの開閉機構をできるだけ軽くコンパクトにするためなどの理由から、最近では前席の頭上まで伸ばされたフロントスクリーンに頭が覆われ、結果的に開放感の損なわれた車種が少なくない。これに対しザ・ビートルカブリオレは4座である上、フロントスクリーンが立ち気味で頭まわりに外界と遮るものがない。サイドウインドウも比較的立っているのでウインドウを上げても開放的だ。ただし、ひきかえに巻き込みは大きめとなっているが。

さらには乗り心地がとてもよいこと。より丸みのあるフォルムを強調するための大径タイヤは、サイドウォールが厚く、エアボリュームもたっぷり確保されているおかげで、路面からの入力がよく抑えられている。加えて、オープン化によるボディ剛性低下で生じがちな微振動もほとんど気にならない。

肝心のデザインも、ザ・ビートル自体がなんとなく可愛くなくなったようにいわれているが、カブリオレはあまりそう感じないし、幌を閉じてもそれはそれで絵になるところもよい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岡本幸一郎|モータージャーナリスト
1968年 富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報ビデオマガジンの制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして独立。国籍やカテゴリーを問わず幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級サルーンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、あくまでユーザー目線に立った視点を大切に、読者の方々にとって少しでも参考になる情報を提供できるよう心がけている。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダイハツ『ミゼットX』に大阪バージョンが登場!“ソロキャン”向けの単座仕様に…Japan Mobility Show KANSAI 2025
  2. 「間違いなく正解」新型トヨタ『RAV4』がSNSで話題沸騰! 注目グレードはやはり「GRスポーツ」
  3. トヨタがスーパーカー『GR GT』発表、4リットルV8ツインターボで650馬力以上…オールアルミ骨格採用
  4. 初代『NSX』が現代に甦る、ピニンファリーナデザインのスーパーカー「Tensei」発表…伊JAS
  5. 「めっちゃかっけぇ」日産『ティアナ』新型に反響続々! 最新コックピットに15スピーカー付きで約310万円の価格にも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る