JR東海、中央新幹線の中間駅イメージを発表…「無人」化でコスト圧縮

鉄道 テクノロジー
斜め上方からの透視図。
斜め上方からの透視図。 全 5 枚 拡大写真

JR東海は5月13日、中央新幹線に設置する中間駅のイメージを発表した。新しい販売システムの導入などにより運営費の大幅な圧縮を目指す。

中央新幹線は、東京都から名古屋市を経由して大阪市に至る新幹線鉄道の建設線。全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画が1973年に決定し、2011年には整備計画が決定した。機種は超電導磁気浮上式鉄道(リニアモーターカー)を採用し、2014年度の着工と2027年の東京都~名古屋市間開業、2045年の全線開業が考えられている。

事業主体のJR東海は、中央新幹線を全額自己負担で建設するとしているが、中間駅の建設費は当初、東京、名古屋、大阪各都市圏の駅を除き地元負担を求めていた。しかし、沿線の自治体がこれに反発したこともあり、最終的には中間駅も自己負担する方針に転換した。

こうしたことから、JR東海は中間駅について「大胆に効率性と機能性を徹底して追求したコンパクトな駅」を目指し、「建設費ばかりでなく、開業後の運営費についても圧縮する」としている。

中間駅は原則として高架駅だが、一部は地下駅となる。高架駅の場合、周辺の状況に応じた環境対策として線路部に明かりフードや防音壁などを設置する。高架下の駅施設は1か所のみとし、ここに改札口を設置。それ以外の部分は、地元負担によって地元が必要とする施設を設けることができる賃借可能部分とする。

中央新幹線の列車は自由席を設けず、完全な事前予約制とすることが想定されているが、中間駅は「新たな販売システム」を導入し、改札外コンコースに切符売場のスペースは設けないという。

一方、改札内コンコースには地上と高架ホームをつなぐ階段、エスカレーター、エレベーターのほか、トイレと施設管理事務所を設けるが、営業専任要員は配置しない。実質的には無人駅のような運営形態になると見られる。

《草町義和》

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