日産自動車の志賀俊之COOは5月20日、三菱自動車と共同開発した軽自動車について「これで日産ならではの技術を取り入れた軽自動車で真剣勝負に挑めるようになった」と話した。
日産は2002年、小型車『マーチ』のユーザーが軽自動車に流出していたため、そのユーザーを日産に戻すための受け皿として軽自動車の販売を開始。しかし、OEM供給だったため、「お客様の声をなかなか反映することができなかった」(志賀COO)という。
しかも、軽自動車は年間200万台と国内自動車市場の4割にも達し、その進歩は著しい。そうしたなかで、ユーザーに日産の軽自動車として興味を持ってもらうにはOEMでは限界があった。
今回、三菱自動車と共同開発した軽自動車は日産が企画開発段階から参加。「アラウンドビューモニターなど登録車で培ってきた技術をできるだけ盛り込んだ。日産の従業員の気持ちも非常に入っている。今までの軽自動車にはない車に仕上がった」と志賀COO。
来年初めには、第2弾として、さらに車高が高く室内空間が広い軽自動車を投入する。これにも日産の技術がふんだんに盛り込まれ予定だ。文字通り、軽自動車で日産の真剣勝負が今始まった。