ホンダ、二輪ラインアップの大幅拡充にみる、新・新興国戦略

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ホンダ、二輪車発表会のようす
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ホンダは5月22日、都内の本社で125cc以下(原付二種)新型バイク各種を発表した。バイクメーカーとして、東南アジアを中心に広く浸透している“ホンダ”。発表会でホンダの二輪事業本部長である青山真二執行役員は「アフリカをはじめとする新興国に対しても積極的に取り組む」とし、東南アジアで成功したビジネスモデルを応用、事業拡大を図る。

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ホンダが今回発表したのは『CBR125R』『クロスカブ』『ズーマーX』『リード125』『グロム』。さらにスクーターモデルのプロトタイプ『Sh-mode』も公開した。

スポーツタイプから街乗り仕様までラインアップの大幅拡充を図るホンダ。ただ国内の原付二種市場は横ばいから微減の傾向にある。ホンダがこのクラスに積極的に取り組む背景には、青山執行役員の言葉にあるように、東南アジアのみならずアフリカや南米といった次なる新興国市場の存在がある。

パーソナルモビリティの浸透が今後本格化するアフリカや南米市場でのポイントは、低価格化と環境対応となる。すでに二輪車の浸透が進んでいる中国・上海では、四輪車のみならず二輪車に対しても環境対応規制が厳しく展開されている。例えばナンバープレートの取得に高額の費用がかかるなどで、内燃機関付きのバイクは数を減らしている。一方で、安価な電動バイクが広く浸透、上海人の足として重宝されている。

東南アジアにおいては、これまでホンダやヤマハが二輪車市場を開拓したといっても過言ではないが、低価格化と環境対応を解決する技術としての電動化に着目、事業を拡大しつつあるメーカーがある。

2010年4月に設立したEVベンチャーで電動バイクの開発、製造を手がけるテラモーターズは2013年3月末、新興国向けに電動三輪タクシーの量産を発表した。テラモーターズの徳重透社長は「アジアにおける三輪タクシーの電動化は、大気汚染の深刻化、ガソリンの恒常的な不足と価格の上昇、走行距離の限定などの理由から急速的に進む」と指摘した。

新興国では、PHSやフィーチャーフォンを飛び越えてスマートフォンを手にするユーザーが存在するように、内燃機関を搭載する二輪車を飛び越えて、環境に優しく、安価な電動二輪車を手にするユーザーも現れる。

ホンダの青山執行役員は「テラモーターズの取り組みは認識している。電動化については考えていない訳ではないが、具体的な製品ラインアップについては、既存の内燃機関を搭載したホンダ二輪車の品質を、電動二輪車、しかも安価なもので担保できるかという点で課題がある。チャンスがあれば取り組みたい分野ではある」と話した。

新興国の二輪車市場では、廉価製品を展開する新たなメーカーの登場により、ホンダはプレミアムブランドという位置づけにシフトしている。2013年3月期の通期決算で二輪事業の売上高は、1兆3395億円、前年度比0.7%の減収となった。営業利益は、1102億円、同22.7%の減益。四輪事業に比べ二輪事業の回復は遅れており、今回の新モデル発表は二輪事業巻き返しにかけるホンダの姿勢と方針を表す形となった。

《土屋篤司》

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