GMの高級車ブランド、キャデラックの最新作、新型『CTS』。同車の量産第一号車が、オークションに出品され、米国自動車産業の発展に役立てられることになった。
CTSはキャデラックブランドのミッドサイズ車。先代モデルは2世代目で、2008年に発表された。セダン、ワゴン、クーペの3ボディ、そしてスポーツ版の『CTS‐V』と、ワイドなバリエーションを設定する。
新型CTSは2013年3月、ニューヨークモーターショー13で発表。ハイライトといえそうなのが、強力なエンジン。複数が用意される中で、頂点に立つのが3.6リットルV型6気筒ガソリンのツインターボユニットを積む「Vスポーツ」グレード。
このエンジンは、キャデラックに広く搭載されてきた直噴3.6リットルV型6気筒ガソリン自然エンジンを、2個のターボチャージャーで過給したユニット。最大出力は420ps/5750rpm、最大トルクは59.5kgm/3500-4500rpmを引き出す。GMによると、リッター当たり118psという出力は、セグメントの6気筒エンジンとしては、最もパワフル。
トランスミッションは、キャデラック初の8速AT。駆動方式はFR。新型CTSのVスポーツは、0‐96km/h加速4.6秒、最高速274km/hという優れたパフォーマンスを実現した。ブレーキはブレンボ製。アルミドア構造の採用などによる軽量化、前後重量配分50対50と理想的なバランスの追求も、高い運動性能を生み出す原動力。
GMは今回、この新型CTS Vスポーツの量産第一号車を、年内に米国で開催される有名オークション、「バレットジャクソン」に出品。その落札金額の全てを、SAE(米国自動車技術協会)基金に寄付すると発表した。SAEはこのお金を、未来の米国自動車産業を担う子供たちの教育に役立てる計画だ。