【ボルボ V40クロスカントリー 試乗】活発な加速もしなやかさに課題…河村康彦

試乗記 輸入車
ボルボ・V40 クロスカントリー T5 AWD
ボルボ・V40 クロスカントリー T5 AWD 全 12 枚 拡大写真

専用のボディパーツやハニカムグリル、なかなかセンスの良いカラーリングのレザーシートなど、専用の“コスメティック・チューニング”が施された事で確かにベースモデルよりも強い個性をアピールする事に成功しているのがこのモデル。

が、残念な事にその走りのバランス感覚は、これまで乗った前輪駆動モデルを上回るものとは思えなかった。

4WDシャシーの採用で増した重量に対しても、動力性能は十分。200psを軽く超える最高出力を発する5気筒のターボ付きエンジン、6速ATギアトロニックとの組み合わせは、スタートの瞬間の“飛び出し感”が多少気になるものの、十分活発な加速を味わわせてくれる。

ただし、そのフットワークのテイストは前輪駆動モデルに対して明確にしなやかさに欠け、路面によっては“跳ね気味”と感じさせられる乗り味が気になってしまうのだ。

実は前輪駆動仕様と4WD仕様の双方が揃うボルボ車の場合、小さくない差で前者の方がフットワークに長けていると思えるのが最近の傾向。すなわち、それはV40シリーズの場合においても「例外ではなかった」という事になる。

パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

河村康彦
1960年生まれ。自動車専門誌編集部員を経て、1985年よりフリーランス活動を開始。現所有車はポルシェ・ケイマンS、スマート・フォーツー、VWルポGTI(ドイツ置き去り…)

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  2. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  3. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス、ベネチア国際映画祭の公式車両に…『ES』新型のEVがレッドカーペットに登場へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る