東京スカイツリーでTV電波送信開始、カーTVの受信状況は改善したか

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東京中央区浜町界隈の路地。建物の陰でも受信は安定していた
東京中央区浜町界隈の路地。建物の陰でも受信は安定していた 全 4 枚 拡大写真

地上テレビ放送の電波送信が、5月31日午前9時、それまでの東京タワーから東京スカイツリーに切り替わった。世界で最も高い電波塔から送信されることで、とくにカーナビ等、車載機で効果はどの程度あるのか、テスト用機材で実走チェックしてみた。

333mの東京タワーを高さで301mも上回る世界で最も高い電波塔である東京スカイツリー。この高さから電波を出すメリットは数多い。高さがある分、遠くまで電波が届くようになるのはもちろん、電波を発信する位置が高くなると真上から電波を発信する衛星放送に近い状態になる。つまり、建物が入り組んだ路地でも電波が受信しやすくなるというわけだ。

とくに常に受信状況が変化する車載TVの場合はメリットが大きい。すでに地デジ化により安定受信が実現できていたわけだが、電波が高いところから降ってくることでその状況はさらに改善する。とはいえ、東京タワーから送信されていた時は地デジになっても東京タワー真下では受信状態が不安定になることはあった。目に見えない電波だけに、試してみないと不明なことは多々あったのだ。

そこで、送信が東京スカイツリーに切り替わったことを受けて、東京スカイツリー周辺を含む都内を走行して受信状態をチェック。続いて、首都高速から東関道を走り抜き、受信状態の変化をチェックしてみることにした。受信テストに使用したのはカロッツェリア(パイオニア)『サイバーナビ AVIC-ZH09CS。2011年モデルだが、機能面では2012年モデル並みになるようバージョンアップを行い、地デジについてはフロント4アンテナ、4チューナーの組み合わせで受信している。

結論から言えば、効果は絶大だった。心配していた東京スカイツリー真下でも安定した受信ができ、中央区浜町界隈の入り組んだ路地でもまったく問題なし。昭和通りの地下通路や東京港区・海岸通りの高架下でも走行中の乱れは一切なかった。江東区~江戸川区を走行しても12セグのまま受信できていた。一方、ワンセグに切り替わったのは、昭和通りの新橋地下トンネル。

これまでの東京タワーからの送信では、昭和通りの地下通路は時としてワンセグに切り替わっていたし、中央区浜町界隈の路地でも同様な状況が見られた。また、新橋地下トンネルはこれまでもワンセグに切り替わっていたので差は出なかったことになる。周囲がコンクリートに遮蔽されている状況下では単純に電波の強弱だけが反映されるためと思われる。

《会田肇》

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