BMW『3シリーズGT』は、空力を意識したデザインフィーチャーが取り入れられている。
ひとつめは、エアブリーザーと呼ばれるフロントフェンダーに取り付けられたエアアウトレットだ。
BMW AG BMWエクステリア・クリエイティブ・ディレクターの永島譲二氏は、「もちろん空力的に風洞実験で効果が証明されているものですが、同時に、目で見て空力的なものと感じられることからこのデザインフィーチャーを特に付け加えているのです」と述べる。実際にもフロントバンパー両端から入った空気がタイヤハウス内を通ってこのエアブリーザーより排出され、エアロダイナミクスに効果があるとする。
もうひとつはアクティブスポイラーだ。本来3シリーズGTに必要なダウンフォースを得るためにはあと数センチ高さが必要だが、そうするとリアが非常にマッシブに見えすぎてしまい、重く感じられると永島氏はいう。そこで、アクティブスポイラーを用いることで、リアデッキの高さを下げ、同時に必要なダウンフォースを得られるようにしたのだ。「このアクティブリアスポイラーはデザイン部門が特にお願いして付け加えたフィーチャーです。(リアを)視覚的にスマートに、スポーティに見せたいということがその一番の前提としてあるのです」と語った。