【シボレー キャプティバ 試乗】セダン並みの静粛性と使える3列シート…諸星陽一

試乗記 輸入車
シボレー キャプティバ
シボレー キャプティバ 全 29 枚 拡大写真

『キャプティバ』は韓国GMが製造する3列シートのSUVだ。搭載エンジンは167馬力の2.4リットル直4ガソリン。ミッションは6ATで電子制御4WDの駆動方式を採る。

全幅1850mm、全長4690mmのボディは少々大きめだが高い乗車位置と見切りのいいボディラインであまり大きさを気にすることなくドライブできる。全高は1790mmとワンボックスタイプの国産ミニバンよりも低い。

走らせるとかなり静かなタイプのセッティングであることに感心する。SUVというとどうしてもメカノイズが大きめで、機械が走っているというイメージが強いが、このキャプティバはそうしたこととは無縁。セダン並みの静粛性を誇っている。

1.8トンのボディに対して167馬力のエンジンは少々力不足かと思いきや、これがよく走る。ミッションとのマッチングがよく、上手にトルクを使っている印象。ミッションは変速ショックもよく抑えられていて、シームレスに加速していく。早めのシフトアップが行われ、燃費を向上するエコモードが装備されているが、これをデフォルトとして運転しても何の違和感も感じない。マニュアル操作もできるが、マニュアルの必要性は感じない。

今回の試乗は舗装路のみで、SUVらしい部分を確かめることはできなかったが、ディセントコントロールやヒルスタートアシストも装備しているので、それなりのタイヤを履いてしまえばかなりのラフロードもいけるはずだ。ひとつ残念だったのは、舗装された駐車場でハンドルをロックまで切ってクルマを動かしたときにタイトコーナーブレーキ現象気味の動きをしたこと。不要なときはしっかり2輪駆動になってほしい。

高速走行時の安定性もなかなか高く、流れをリードするような運転も可能。

100km/h時のエンジン回転数は2000回転で、高速走行中の静粛性も高い。2日間で200km弱の距離を試乗して燃費は8.5km/リットルまで伸びた。クルマの大きさや重さを考えると妥当な数値だが、プレミアムガソリン指定という面を考えると少し腰が引ける。

シート配列は前から2-3-2名の7名定員。基本は1列目と2列目を使い、3列シートは収納してラゲッジスペースを稼ぎ、いざというときに3列シートを展開して乗車定員を増やすという使い方が妥当だろう。2列目はシートスライド機構を持たないがとくに広さに大きな不満はなし。3列目は乗降性が悪いが、スペース的には短時間なら大人でも平気なレベルだ。

標準タイプが359万円、電動スライディングルーフやレザーシートが付くラグジュアリーは394万円のプライス。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 軽オープンスポーツカー、2代目ダイハツ『コペン』が誕生!!
  2. ランドローバーが『ベイビーディフェンダー』発売ってほんと? これが市販デザインだ!
  3. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  4. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  5. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  2. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  3. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
ランキングをもっと見る