【INDYCAR 第8戦】シボレー勢トップ5独占、ホンダ苦戦ながら琢磨は11位

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佐藤琢磨は決勝レースで11位までポジションを上げてゴール。写真:IndyCar
佐藤琢磨は決勝レースで11位までポジションを上げてゴール。写真:IndyCar 全 12 枚 拡大写真

エリオ・カストロネベスが今季初優勝、シボレー勢トップ5独占という結果に終わったインディカー・シリーズ第8戦テキサス。ホンダ勢苦戦のなかで、佐藤琢磨は21番手スタートからの11位フィニッシュと、まずまずの結果を残している。

レース前半を支配したのは、2番手スタートだったマルコ・アンドレッティ(#25 Andretti Autosport/シボレー)。スタート後、すぐにポール発進のウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)をパスし、トップを快走し続けた。しかし、中盤からナイトレースとなる設定の今回は、気温などのコンディション変化によるマシン戦闘力の変動も大きく、レース後半はカストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)に支配者の座が移る。クラッシュなどによるフルコースコーションのスロー走行が少なく、最後は少し燃費を気にする素振りも見られたカストロネベスだが、6位以下をラップダウンにして今季初優勝を達成した。

優勝時恒例の金網フェンスによじ登るパフォーマンスを見せた“スパイダーマン”カストロネベスは、「エンジニアも、シボレーも、いい仕事をしてくれた。ここに来るまでに皆でたくさんの“宿題”に取り組んできた成果だ」と、通算28勝目を喜んでいる。

2位はライアン・ハンターレイ(#1 Andretti Autosport/シボレー)で、3位がトニー・カナーン(#11 KV Racing Technology/シボレー)。アンドレッティは5位、パワーは7位だった。先週、GMのお膝元デトロイトでのベル・アイル市街地2連戦では連敗、第7戦ではホンダ勢にトップ5独占を許したシボレー勢だが、インディ500以来今季2度目のオーバル戦でトップ5独占のお返しと、鮮やかな逆襲。ホンダ勢最上位は6位のダリオ・フランキッティ(#10 Chip Ganassi Racing)だった。

テキサス・モータースピードウェイは1周が25秒程度と短いため、後方発進の場合はちょっとしたことで周回遅れになって勝負権を失う危機と隣り合わせの戦いを強いられるわけだが、佐藤琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)は善戦した。マシントラブルで予選を走れず21番手スタートという苦境から、一時はトップ10圏内を走行。228周レースの160周過ぎまでトップ同一周回で踏ん張り、最終的には11位(1周遅れ)でゴールした。

「タイヤの消耗が激しく、難しいレースだった。ピットインした直後にフルコースコーションが出たことで、順位を下げてしまったりもした」が、困難な状況下で「いくつかポジションを取り戻すことはできたし、予選日のトラブルを考えれば、チームとして大きなリカバリーを達成したと思う」と、琢磨は10ポジションアップのレースを振り返っている。

勝ったカストロネベスは後続に22点差をつけて単独ポイントリーダーとなった。インディ500では通算3勝を誇る彼だが、シリーズ王座にはまだ手が届いておらず、この今季初優勝を悲願達成に向けての橋頭堡としたいところ。琢磨は5位タイに順位を上げたが、首位との差は65点に広がっており、オーバル戦があと2つ続く6月連戦後半がタイトル争い生き残りをかけた正念場となりそうだ。

次週はミルウォーキーでの第9戦(決勝は現地15日)。8戦して7人が勝つ混戦ではあるが、ここからカストロネベスがポイント面のリードを固めていくのか、あるいは琢磨を含む他のシリーズ上位選手が巻き返すのか? 引き続き注目が集まる。

《遠藤俊幸》

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