【メルセデスベンツ E400ハイブリッドアバンギャルド 試乗】総支払い額ではHVが安くなる現実…諸星陽一

自動車 ニューモデル 新型車
メルセデスベンツ E400ハイブリッドアバンギャルド
メルセデスベンツ E400ハイブリッドアバンギャルド 全 9 枚 拡大写真

メルセデスベンツ『Eクラス』のビッグマイナーチェンジにともなって追加されたハイブリッドモデルに試乗した。

搭載されるエンジンは306馬力のV6・3.5リットルでE350と同一スペック。つまり、E400の名前がつけられたこのハイブリッドモデルは、E350にモーターを追加した形になると言える。バッテリーはリチウムイオンで、ボンネット内に収納するのでトランクへの圧迫もほとんどない。とりあえずセダンのみの設定となっているが、これならば簡単にワゴンへも設定できそうな雰囲気だ。

走りはハイブリッドをあまり意識させないもので、モーター走行を積極的に行うといったタイプのものではない。モーターの出力も27馬力と低めだがトルクは25.5kgmとそこそこのもの。とくに発進時などにアシストされていることにより燃費向上が図れるだろう。

E350とE400ハイブリッドの重量差は100kgとそこそこあるが、1760kgと1860kgというように元々が重いクルマなので、重量増による燃費悪化は少ないはず。JC08モードでの開きこそ12.4km/リットルと15.2km/リットルで大きいが、リアルワールドでの燃費にこれほどの差が出るかは疑問。

価格はE350が872万円、E400ハイブリッドが890万円でその差は18万円。自動車税の減税はE350が25%、ハイブリッドが50%、重量税&取得税の減税はE350が50%、ハイブリッドが100%(免税)。メルセデスベンツ日本のホームページでセルフ見積もりを行い総支払い額を調べると、E350は903万920円、ハイブリッドは899万5230円と、総支払額ではハイブリッドのほうが安くなるという現実。

部品点数の多いハイブリッドは経年変化により劣化する部品も多く、乗っているあいだに整備代がかさむ可能性はあるかも知れないが、とりあえずはE350に対して圧倒的な優位性が持たされたことにはかわりない。もっともこの価格帯だとこの程度の価格差は関係なく、欲しいものを買うという消費行動だという話もあるが…。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る