NEDO、超低電圧デバイスの開発で車の大幅な燃費向上に道を開く

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超低電圧で作動する集積回路(試作品)
超低電圧で作動する集積回路(試作品) 全 2 枚 拡大写真

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は6月10日、超低電圧デバイス技術研究組合と共同で新しいトランジスタ構造を用いた集積回路を開発し、従来の3分の1の0.37Vの超低電圧での動作を実証したと発表した。

これにより、消費電力が1ケタ以上小さなLSI(大規模集積回路)が実現でき、電池1本でも長期間動作できる機器や、電池を持たない環境発電を活用した機器などへの応用の道が開けたという。そして、将来的にはIT機器の消費電力が10分の1になるそうだ。

「ネットの情報流通量は年々拡大していて、2025年には2006年の190倍になると言われている。それに比例してIT機器の消費電力量も増え、2025年には2006年の5.2倍なるという結果も出ている。この数字は国内発電量の20%にもなる。そのため、IT機器の飛躍的な低電力化が必要だった」とNEDO電子・材料・ナノテクノロジー部の吉田学主任研究員は開発の背景を説明する。

このLSIが量産化されるのは2018年頃になる見込みで、例えば、毎日行わなければいけなかったスマートフォンの充電も1週間に一度行えばすむようになるそうだ。また、多くのマイコンが搭載されている自動車についても、その消費電力が大きく減り、燃費が大幅に向上するという。2020年には画期的な燃費を誇る車が登場しているかもしれない。

《山田清志》

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