【三菱 eK 新型発売】ライバル車の研究成果が窺える機能装備と使い勝手

自動車 ニューモデル 新型車
eKワゴンのセンターコンソールは機能的で斬新さにあふれている
eKワゴンのセンターコンソールは機能的で斬新さにあふれている 全 15 枚 拡大写真
三菱『eKワゴン』は日産と共同開発した新型軽自動車だ。試乗してみると新型車らしい機能的な要素を感じるとともに、従来のeKワゴンにはないテイストを随所に感じ取ることができた。

試乗したのはeKワゴンのトップグレード「G」と、eKカスタムのターボモデル「T」の2車種。eKワゴンは、アイボリー色を基調とした内装が見た目にも優しくフワッとした雰囲気を醸し出す。シートやドアトリムも質感があり、これだけを見ていたら軽自動車であることを忘れてしまいそうになる。開発には女性の意見がかなり取り入れられた様子で、eKワゴンから従来の“男っぽさ”はほとんど感じられない。カスタムとの共通化したステアリングが少し無骨な印象を受けてしまうのが少々残念に思えたほどだ。

一方で、カスタムは黒を基調とした精悍さを強調した雰囲気に包まれる。メーターパネルにはタコメーターと、平均燃費などが表示できるマルチメーター、外気温などを表示するサブディスプレイも装備され、これだけでもかなり雰囲気は違ってくる。また、ユニークだったのは外気温の表示で、なんと通常の“摂氏(C)”“華氏(F)”表示も行われるのだ。日本で使う分には、単なるシャレかもしれないが、この辺りには遊び心が嬉しい。

内装で特筆すべきはエアコンのコントロールパネルだ。なんとタッチパネル式である。当初は凹凸がないので使いにくいのではないかと想像していたが、あに図らんや、使い勝手の上でも申し分がない出来だった。タッチした感触も上々で、触れるとすぐにピッと反応してコマンドが入力される。これがとても快適なのだ。その上に表示されるディスプレイは大型で見やすく、状態がすぐに把握できるのもいい。

強いて言わせてもらえば、よく使う「AUTO」のボタンは真ん中ではなく、一番上にしても良かったのではないか。あるいはデザイン上、却下されるかもしれないが、使い勝手を優先すればせめてこのボタンぐらいは凹凸があっても良かったかもしれない。

さて、もう一つ新型ならではの機能が自動防眩ミラーに内蔵されたバックモニターだ。この機能はすでにダイハツ・ミラココアにも採用されているものとまったく同じだが、Gにはこの機能が標準で搭載される。バックガイド線も表示されるので、後退時の目安に役立つ。また、カメラ本体はバックドアに、汚れが直接巻き上がりにくいカバー内にうまく収納されていた。

ただ、ルームミラー内に映し出されるモニターは3.3インチと少々小さめ。カーナビ等で慣れた目には見にくさを感じるかもしれない。そう感じたときはディーラーオプションのカーナビを組み合わせることをオススメする。専用ハーネス(6930円)を組み合わせることで、バックモニター表示をカーナビ側に切り替えられるようになるのだ。この辺り、ライバル車を細かい配慮がなされている。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの最高峰セダン『LS』36年の歴史に幕、SNSでは「センチュリーが後継モデルに?」との期待も
  2. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  3. スバル『フォレスター』試乗して分かった日本車に対する本音とは…9月の試乗記ベスト5
  4. 日産『エクストレイル』e-POWER が走行不能に!…土曜ニュースランキング
  5. マツダの新型SUVが約250万円から!?「バグってる」「買わない理由がない」など驚きの声殺到
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る