【BMW 320i グランツーリスモ 試乗】極上の後席空間が魅力…島崎七生人

試乗記 輸入車
BMW 320i グランツーリスモ モダン
BMW 320i グランツーリスモ モダン 全 8 枚 拡大写真

BMW『3シリーズ』ならば、セダンもツーリングもGTの素養は十分なはず。ところがあえて『グランツーリスモ』を名乗ることの意味は一体どこにあるのか…そんな素朴な疑問を抱きつつ試乗に臨んだ。 

実車は全長で200mm、ホイールベースで110mmそれぞれツーリングより長い。全高も60mm高く、感覚的にはちょうどレガシィのワゴンとアウトバックの違いといったところか。サイドウインド後端の折り返し(ホフマイスター・キンク)形状が他のBMW車とはひと味違うのは、あえてのハズしか? ボディの厚み(高さ)方向の余裕を用い、フロントフェンダーも抑揚のある形状に仕上げられている。

サッシュレスのドアを開ければ、運転席まわりは見慣れたBMWの世界。特筆すべきは後席で、広々と快適な空間は格上の5シリーズの後席のよう。シートはベンチ風の平らで広い座面が心地よい。8~27度まで15段階で背もたれの角度調整が可能だから、好みの着座姿勢が選べる。

ラゲッジスペースも、ファーストバックのスタイルをまったくものともしない広さ。2分割(1枚はバックドアに装着)のトノカバーは、スペースの奥行きを生かし、ラゲッジ床下に“縦方向”に格納する。

4気筒の2リットルターボエンジン(184ps/27.5kg-m)搭載の『320i グランツーリスモ モダン』を短時間のみ試乗したが、走りは穏やかなもので、クルマのキャラクターどおり。8速ATが組み合わせられ、動力性能にもまず不満はない。街中の乗り味はしなやかで、高速走行時はフラットで安定感のある走りっぷりだった。家族や友人、知人とともに足を伸ばすにはまさに最適なクルマという訳だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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