川崎重工、ロールスロイスの次期旅客機用エンジンの開発に参画

航空 企業動向

川崎重工業は7月11日、ロールス・ロイスの最新鋭旅客機用エンジンである「トレント1000-TEN」、「トレントXWB-97」の開発・生産にリスク&レベニューシェアリングパートナー(RRSP)方式で参画することで合意したと発表した。

トレント1000-TENエンジンは、ボーイングの旅客機「787-8/9ドリームライナー」に搭載されているトレント1000に、新技術を盛り込んで燃費性能を向上し、推力を増強した派生型エンジン。今後、787-8/9ドリームライナーに順次搭載される予定。現在開発中の長胴タイプ新型旅客機「787-10ドリームライナー」への搭載も決定している。

また、トレントXWB-97エンジンは、エアバスが開発中の最新鋭旅客機A350-800/900に搭載されるトレントXWBの推力を増強した派生型エンジンで、エアバスが計画している長胴タイプの「A350-1000」への独占供給が決定している。

RRSP方式は、エンジンや補用部品の販売・修理事業などのあらゆる収入をプログラムシェアに応じて配分を受ける権利がある一方で、開発・量産・販売に関する全ての費用とリスクをプログラムシェアに応じて負担する契約方式。

川崎重工は、今回の開発・生産プログラムで、既に開発・生産しているトレント1000、トレントXWBに続いて、中圧圧縮機(IPC)モジュールの設計・製造・組立を担当する。

IPCモジュールは、エンジンにある8個の主要モジュールのうちの1つで、直径約1.5メートル×長さ約1.5メートル、部品数約4000点で構成する。川崎重工の西神工場(神戸市)の加工設備と組立システムで製造する。

川崎重工とロールス・ロイスは、1959年に航空機用エンジン「オリフュース」のオーバーホールに関する技術提携契約を締結して以来、防需航空機用エンジン、旅客機用エンジン、舶用ガスタービンエンジンなど、幅広い分野で協力関係を築いている。特に、旅客機用エンジンの分野では、ボーイング747/767向け「RB211」エンジン、エアバスA330向け「トレント700」エンジンの両プログラムにRRSP方式で参画して以降、ロールス・ロイスの全大型旅客機用エンジンプログラムに参画している。

《レスポンス編集部》

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