【VW 輸入100万台】VWグループ ジャパン、豊橋のテクニカルサービスセンター工程を公開

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テクニカルサービスセンター内の様子
テクニカルサービスセンター内の様子 全 8 枚 拡大写真

フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)は7月17日、同社の豊橋インポートセンター(愛知県豊橋市明海町)内にあるテクニカルサービスセンターの内部を報道関係者に公開した。

豊橋インポートセンターは、国内では最大規模となる輸入車インポート施設。1993年に本格稼働し、今年はその本格稼働から20周年という節目に当たる。現在はVW、アウディ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニの陸揚げや、車両出荷前の最終チェック、保管、出荷などが行われている。

この日、報道陣に公開された施設の一つが、同センターの中枢とも言えるテクニカルサービスセンター(TSC)。陸揚げされた車両は、まずここで「検査前準備」(Pre-work)を受ける。作業内容は主に運転席まわりやホイールなど輸送中のダメージのチェックだ。

続いて行われるのが、TSCでの重要な作業の一つである「形式完成検査」。ここでは、オーダー通りの仕様で生産されているかどうかを型式や類別番号、打刻などで確認するほか、発炎筒の設置なども行われる。

TSCにはもう一つ重要な作業として、「ディーラーPDI(プリ デリバリー インスペクション)」を行う機能がある。これはディーラーが行う納車前点検・整備を、VGJがディーラーに委託されて1台あたり7500円の有償で行うもの。作業内容は、機能検査、外観検査、走行テスト、エレクトリック&アンダーボディ検査、洗車および車載品確認および装着、バッテリー検査など大きく分けて33項目あり、全ての作業がバーコードで管理されている。不具合があれば修理内容が入力され、品質改善に活かされる仕組み。

また、TSCではこれ以外に「T-Fit」と呼ばれる純正アクセサリーの装着作業(グラスフィルムやボディコーティングの施工作業も含む)を行なうこともできる。

なお、ディーラーPDIをTSCで行う車両(全体の約半数)は、生産工場出荷時に被せられた不織布製のフルボディカバーがここで外されることになる。逆に言えば、残りの半数は抜き打ちチェックを除いて、カバーを被ったままディーラーPDI抜きでキャリアカーに載せられ、全国のディーラーに運ばれるという流れだ。

現在、TSCは昼間だけの1直体制で、一日平均約400台(VWが260台、アウディが140台)の作業をこなす。施設の整備能力そのものは、年間10万台。VGJは今年、VW車の販売台数で過去最高を目指しており(昨年は5万6188台で、過去最高は2001年の6万1121台)、アウディなどグループ傘下の他ブランド車を含めても十分に対応可能としている。

《丹羽圭@DAYS》

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