【フィット プロトタイプ 試乗】“走りを犠牲にしないHV”というキャラクターに共感…西村直人

試乗記 国産車
ホンダ フィットHV(プロトタイプ)
ホンダ フィットHV(プロトタイプ) 全 30 枚 拡大写真

3タイプ用意されるパワートレーンのうち、3代目『フィット』にふさわしいのは、ハイブリッドモデルだ。

i-DCDは世界で2番目(初は2012年5月に登場した三菱ふそう『キャンター エコ ハイブリッド』)に市販車に搭載されたデュアルクラッチトランスミッション+ハイブリッドシステムで、これまで世界最高のカタログ燃費数値を誇っていたトヨタ『アクア』をぶっちぎる36.4km/リットルを社内測定値ながら達成した。

Hondaらしい走りを犠牲にしないハイブリッドカーというキャラクターにも共感。モーターアシストがフルに働くSモードを選択すれば、1.8リッター並みのトルクを即座に発揮する性能曲線となり、10%近い上り勾配路をグイグイと駆け上がる。それだけでなくシフトアップ&ダウン時には、奇数段に組み合わされたモーターによるプリ変速機能により、非常に滑らかな走りをアシストする。質感が大幅に向上したエクステリアやインテリアにふさわしい、新たなコンパクト・ハイブリッドカーの走りを垣間見た。

課題は下り勾配での駆動トルク抜けが顕著であること。燃費数値を稼ぐため、スロットルを抜くと一段上のギヤへ送りこむ制御が原因か? もっとも開発陣もそこを問題視していて、日夜セッティングに勤しんでいるという。正式発表が待ち望まれる一台だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

西村直人|モータージャーナリスト
1972年1月 東京生まれ。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには二輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、四&二輪の草レースにも精力的に参戦中。初代、2代目フィットでは耐久レースにも参戦。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。

《西村直人@NAC》

西村直人@NAC

クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会・東京二輪車安全運転推進委員会指導員。日本イラストレーション協会(JILLA)監事。

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