神戸製鋼、疲労強度20%向上、船舶用ディーゼルエンジン組立型クランクシャフト新製造法を開発

船舶 企業動向

神戸製鋼所は8月2日、船舶用ディーゼルエンジン用組立型クランクシャフトの製造で、「型入れ鍛造法」による製造技術を開発したと発表した。

開発した「型入れ鍛造法」を用いることで、従来の「折り曲げ鍛造法」に比べて大幅に設計疲労強度を向上させることが可能となる。

現在、船舶に対しては環境規制強化の問題や、船舶燃料価格高騰などの燃費改善要求の高まりから、エコシップのニーズが高まっている。エコシップの開発には、抵抗を減らす船型開発や排出ガス量、燃費を改善するエンジン開発などが重要で、特にエンジン開発では、スクリュープロペラの大径化と低回転化が進むことで、低回転域で高出力が求められる傾向にある。

これらを満たすため、エンジンはロングストローク化の方向にあることから、クランク軸のスローは従来に比べ長く・重いものとなり、負荷応力や軸受荷重が増大することになる。これに対して、今回同社が開発した「型入れ鍛造法」では、製鋼からの一貫鍛鋼メーカーであるという特長を生かし、鋼の清浄化との組み合わせにより、疲労強度を従来製法のものに比べ約20%程度向上することが可能となる。

ロングストローククランクスローの信頼性向上、軽量化が図れる。

更に、同社は「型入れ鍛造法」の開発に合わせてスローの検査評価精度向上を図るため、内部品質を漏れなく検査し記録する「自動超音波探傷技術」と、クランクシャフトが軸受けと接触する部位の接触度(当たり)を画像で定量的に評価する「定量評価技術」も新たに開発した。ロングストローク化により、負荷応力や軸受荷重が増大するクランク軸の信頼性向上に寄与する。

《レスポンス編集部》

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