【アバルト 595Cツーリズモ 試乗】余裕の動力性能で爽快なオープンドライブ…松下宏

試乗記 輸入車
アバルト500Cツーリズモ
アバルト500Cツーリズモ 全 12 枚 拡大写真

アバルト『595Cツーリズモ』はツートーンカラーのボディが印象的。ボディを色分けする部分に赤いラインが施されるなど、細かな部分にも気を配ってデザインされている。

【画像全12枚】

インテリアはラグジュアリーなセミバケットタイプの本革スポーツシートが用意され、上質な雰囲気を演出している。

搭載エンジンは1.4リットルのターボ仕様。118kW/206Nm(スポーツモード時には230Nm)のパワー&トルクを発生する。オープンボディながら1160kgと比較的軽い車両重量に対して余裕十分というか、過剰なくらいの実力である。

試乗日がウェット路面だったこともあって、ラフにアクセルを開くことはなかったが、十分な動力性能によって気持ち良い加速感が味わえることは分かった。

ただ595Cツーリングがオープンボディのクルマであり、またほかにクーペボディの595コンペティツォーネが存在することを考えると、似合うのは単にスポーティな走りではない。さわやかで快適な走りを余裕の動力性能でこなすモデルと考えたら良い。

ATモード付きの5速シーケンシャルのトランスミッションは、センター部分のパネルに設けられたボタンで1を選択すれば、後はパドル操作によって変速する。また流して走りたいときにはATモードを選べば良い。

セミATなので変速時のトルク抜けが避けられない。でも、スポーツモードを選んで走ると変速のレスポンスも良くなってアクセルワークとパドル操作に応じた機敏な走りが得られるようになる。

専用チューンの足回りに装着されるタイヤは205/40R17サイズ。このクラスのクルマとしては相当に大きい。そのタイヤがしっかりと路面をとらえて走る感覚は、さすがアバルトである。相当硬めの足回りなのに、乗り心地の悪さを感じさせないのは大したものだ。

595Cツーリズモは、オープンボディということもあってアバルト500系モデルの中で最も高い349万円の価格が設定されている。クローズドボディの595ツーリズモとの価格差は30万円なので、オープンボディの価値をどう考えるかがポイントだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BMWが24車種4万台をリコール…濡れると火災のおそれ
  2. 日産『ティアナ』新型、HUAWEIの最新コックピット搭載で約310万円から…広州モーターショー2025
  3. トヨタ『スープラ』1000台以上をリコール…水が浸入して火災のおそれ
  4. 550馬力のマッスルカー『チャージャー スキャットパック』、4ドアの米国受注開始…6万ドル以下で最強のセダンに
  5. SUBARU公認の結婚指輪、ペアのリングから六連星が浮かび上がる…12月24日発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る