14年型GT500マシンのNSXとGT-R、鈴鹿サーキットでのチェック走行を実施

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14年型のホンダNSX CONCEPT-GTが走り始めた(写真はツインリンクもてぎでの走行)。写真:Honda
14年型のホンダNSX CONCEPT-GTが走り始めた(写真はツインリンクもてぎでの走行)。写真:Honda 全 12 枚 拡大写真

16日正午をもって発表公開となった、ホンダ、ニッサン、レクサス(トヨタ)の来季SUPER GT/GT500クラス参戦ニューマシン。同日午後に設けられたチェック走行の時間帯には、ホンダNSXとニッサンGT-Rが鈴鹿サーキットを走っている。

この日の発表会までに各社4時間の走行が許可されており、ホンダは7月末にツインリンクもてぎで、ニッサンとレクサスは7月末~8月前半と思われる時期にスポーツランドSUGOで14年型車両を走らせ始めた。残念ながらレクサスLF-CCは初期トラブル多発中ということでこの日の走行参加は見送ったが、ホンダNSXとニッサンGT-Rはそれぞれ鈴鹿では初となる走行機会に臨んでいる。

15時30分からの1時間、目視の範囲内ではNSXが10周前後、GT-Rは15周前後を、それぞれ出入りを繰り返しながらラップした(厳戒態勢での走行のため、どのタイミングで誰がステアリングを握っていたかは不明)。手元計測では、おおよそ2分前後のラップタイムで周回しており、速い周に関しては昨年同時期の鈴鹿戦予選トップより6~7秒遅い程度のタイムで走っていた模様だ。生まれた直後という状況を考えれば、両車とも順調と考えていいのではないだろうか。

規定によりどちらもエンジンは直噴2リッター直4ターボながら、この日のエキゾーストノートは両車で異なる印象。GT-Rの方が荒々しい音のように思われた。NSXはミッドシップ(MR)、GT-RはFRというエンジン搭載位置の違いによる排気取り回し等の差異が影響しているものではないかと推察される(テストなので、使用回転域等も違う可能性は高いが)。

さて、14年に向けてはもちろん3社とも力が入っているわけだが、なかでも“力こぶ”な印象が強いのはホンダである。フラッグシップネーム「NSX」の復活を市販車発売より先にGT500が担うかたちになることもあってか、早くも専用ロゴやステッカーを用意するなど、この日のメディアへの配布資料充実度では他社を圧倒した。

NSXはもてぎでの走行時に「大きなトラブルは出なかった」(ホンダの佐藤英夫モータースポーツ部長・談)。この日の鈴鹿での様子も含め、順調ぶりが感じられるところだが、唯一のミッドシップであることが戦闘力にどう影響するかが興味深い。シーズンが始まってみて、もしNSXが速ければ、規則的な面で波紋を呼ぶ可能性もなくはないだろう。そういったことや世間的注目度も含めて、14年からのGT500新時代は当面、このNSX CONCEPT-GTを中心に回ることとなりそうだ。なお、同車が搭載するハイブリッドシステムに関しては、市販車のものとは異なり「GT300参戦中のCR-Zのものをベースに進化させる」(佐藤氏)とのことである。

鈴鹿サーキットでは今週末(17~18日)、SUPER GTの今季第5戦「ポッカサッポロ1000km」が開催される。18日には14年型GT500マシンのデモランもスケジュールされており、NSXとGT-Rが決勝日の大観衆の前で走る予定となっている(10:55~11:05)。

《遠藤俊幸》

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