北海道・夕張で最終回を迎えた「トヨタ エスティマハイブリッド『ドリームリレー・ムービー by CREATE THE FUTURE PROJECT』」のワークショップ。プロジェクトの中心に立つトヨタマーケティングジャパンの片岡史憲氏は「みんなひと皮むけた」と話し、今後の想いを伝えた。
エスティマハイブリッドを題材とし、子どもたちと物語をつむぐこのワークショップ。片岡氏は「東京・福岡・金沢・夕張の4回のワークショップで、子どもたちの奇想天外な“エスティマ物語”を目の当たりにし、関係者側みんなが『ひと皮むけた』と実感しています」と話した。
「僕たち大人もみんな、こうしたワークショップの子どもたちと同じ時期があったじゃないか、ということに気付かされた。自分たちが年を経ることで経験を重ね、だんだん、どこかで線を引いてしまって、いつしか固定概念や思い込みという“枠”で世の中を見てしまっている。そんな“壁”を超える柔らかさや、“枠”を取っ払う力も、このワークショップを通じて感じました」(片岡氏)
1990年、「TOYOTAの天才タマゴ」というコピーで登場したエスティマ。当時、この“タマゴ”に乗った子どもたちが親となり、その子どもたちがいま、“タマゴの殻”を打ち破るほどの想像力で大人たちを驚かせている。
集められた子どもたちの脚本やアイデアは、プロのクリエーターによって映像化され、4回にわたり公式ホームページで公開。さらに1本の映画として編成され、秋に完成披露試写会が、2014年2月には「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」での上映が予定されている。
「こうした子どもたちの想像力が、映画となって世の中に発信されて、『あっ、トヨタが伝えたかったことはこういうことだったのか!』と感じてもらえれば、このプロジェクトは成功したと思っていいと考えています」(片岡氏)
片岡氏は、このプロジェクトの次を見つめ、「人やモノを運ぶクルマから、人の心を動かす領域へとチャレンジしていきたい」と語る。
「日本人の和の心。賢いアタマ、優しいココロを、クルマやロボットに宿らせたい。僕はもともとサスペンション開発にかかわってきました。路面や足回りとのコミュニケーションを大事にした当時と同じく、これからもトヨタのコミュニケーションに和の心をもってチャレンジし続けたいと思います」(片岡氏)