東洋ゴム工業は8月30日、メディア懇談会を開催した。同社の信木明社長は「売上6000億円、営業利益10%を目指して取り組みを進める」と改めて話した。
信木社長は「格付け機関によりシングルAの評価をもらった。長い間、トリプルBだったので一歩前進した」と企業評価が前進していることを強調。市場動向については「中国を筆頭に減速感は否めない。北米は堅調に推移している」とした。
SUV、ピックアップトラック用タイヤの世界展開を加速する同社では、NITTOブランドの「Mud Grappler」を筆頭に北米でのブランディング強化に余念がない。信木社長は「北米のシェアは5%前後。ここからさらに7~8%をターゲットにする」と話した。
このほか、ダカールラリーのサポート、FacebookをはじめとするSNSの活用でブランディングの加速に取り組む。
東南アジアでの事業拡大にも積極的で、タイでのビジネスシーンを拡大するためにトヨタのワンメイクレースに参加、タイヤを独占供給した。
2年後に70周年を迎える同社は2015年、本社屋を伊丹市に新設する。
信木社長は「商品、チーム、人材の質にこだわる。好調な北米、NITTOブランドなどはあるが、一方でTRANPATH(トランパス)ブランドの再構築など課題もある。各製品ブランドが立場を確立できるよう、前向きに取り組む」とした。