【BMW 320i グランツーリスモ 試乗】20代、30代そこそこでは乗りこなせない…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
BMW 3シリーズ グランツーリスモ
BMW 3シリーズ グランツーリスモ 全 3 枚 拡大写真

むずかしいなあ、というのが率直な気持ち。4人で乗るなら、セダンがあるし、荷物を積むならワゴンがあるし。大きさが物足りないなら、『5シリーズ』に行けばいいわけで。日本でリアガラスごと開くボディは、なにかと受入れにくいのである。欧州では大人気なんだけど。

『3シリーズ』よりちょい大きなボディは、特に後部座席がとても広い。身長170cmの私が座っていても、足元ゆったりなのである。この後部座席の広さこそ、グランツーリスモの最大のアピールポイントなのだろう。ああ、日本に、大人4人でドライブデートという洒落た習慣があれば、もっと活躍するだろうに。

そう、大人なのだ。これは20代や、30代そこそこでは乗りこなせない。上質なインテリア。優雅な走り。そしてなめらかなボディライン。ふだんはエコモードで走りつつ、いざというときは、スポーツモードでさくっと加速する。能ある鷹は爪をなんとかという、まさにそういうクールな存在なのである。こうなると、ただ単に40代、50代になったからといって、乗りこなせるってもんじゃない。それ相応に人生を積み重ねないと、こういうクルマは似合わないのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  3. ホンダ『レブル250 Eクラッチ』が爆売れ!? ペダルだけでシフトチェンジできる「Eクラッチ」の魅力をおさらい
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
  5. 日産の高級部門インフィニティ、3台の新型コンセプトカーを世界初公開へ…モントレーカーウィーク2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る