【三菱 アウトランダー PHEV 試乗】乗りこなして使いこなせる魅力…岩貞るみこ

試乗記 国産車
三菱・アウトランダー PHEV
三菱・アウトランダー PHEV 全 12 枚 拡大写真

基本は電気自動車。

正直なところ、シリーズやらパラレルやらとハイブリッドシステムを巧みに使い分けて走ると説明されても、ドライバーにとってはどうでもいい話。っていうか、よくわからない。いや、頭では理解しているものの、走行中、切り替わっても、それがいつなのか(ここで『今でしょ!』と、突っ込まないでいただきたい)、なにが違うのか、さっぱりわからないくらい上手に切り替わるのだ。

常々思っていることは、人は電子レンジの構造や機能を理解しているわけではない。それでもみんな使いこなして、自分だけの利用術なんてものも身に着けている。こうした新技術も、「なんかわからないけれど、燃費がよくて便利」。そんな気分で使っていいと思う。

そして、使いこなすという意味では、バッテリーの残量を、ドライバーの意思でコントロールできるというのが面白い。「セーブ」「チャージ」のスイッチひとつで、上手に使ったり貯めたりは、まさに求められていた機能。だってせっかくHVで「EV走行中は静かに走れます」と言われても、深夜の住宅地に帰ってきたとたんバッテリー残量を使い果たしエンジンがぶおんと始動するのではお話にならない。使いたいときにその機能が使えてこそ、技術は価値があるのである。

パドルシフトで回生ブレーキの強弱を決めてエンジンブレーキの強さを変えるというのも、面白いアイディア。EVってなんだか「乗らされている感」が強いと思っていたけれど、アウトランダーPHEVは、いろんな意味で自分で乗りこなして使いこなせるクルマなのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/エッセイスト
女性誌や一般誌を中心に活動。イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に精力的に取材中するほか、最近はノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。JAF理事。チャイルドシート指導員。国土交通省 安全基準検討会検討員他、委員を兼任。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】スライドドア採用にカスタム廃止、大胆進化のムーヴ「四角く見せたくなかった」動きのデザインとは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. 「内装は100点満点」フランス生まれの新型プレミアムハッチ『DS N°4』にSNS注目!「いい、凄くいい」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る