JAXA、宇宙ゴミ除去技術の確立に向け「こうのとり」利用

宇宙 テクノロジー
実証実験システムの概要
実証実験システムの概要 全 3 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、HTV搭載導電性テザー実証実験の検討状況を公表した。

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JAXAでは、地球の周回軌道上にある不要になった人工物体である「宇宙のゴミ」を除去するのに必要な主要技術として「導電性テザーを使ったデオービット技術」の研究を進めており、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)を使った導電性テザーの原理実証を計画している。

現在検討中の実験ミッションでは、デブリ除去実現に必要な技術として、非協力物体への接近、近傍作業(運動推定・推進系取付)、軌道上からの除去のうち、まず軌道上からの除去のための導電性テザー(EDT)技術の範囲について、HTVを利用して「ベアテザー(被覆の無い裸テザー)」の伸展と電流駆動の軌道上実証計画を選定した。

実証可能な技術項目や利点、課題、コストなどを総合的に評価した結果、地上との通信、電力供給、常時可視が可能なことや、HTVランデブセンサの活用など、実験システムの簡素化が可能で、確実な打上げ機会があることなどが理由。

具体的には、HTVから反地球方向にエンドマスを放出し、テザーを伸展する。HTVのISSドッキング用ランデブセンサを利用してエンドマスの運動を計測する。HTV側に搭載した電子源からの電子放出によりテザーに電流を流し、導電性テザー(EDT)実用化に必要な技術を実証する。これらはHTVからの電力・通信の供給、ランデブセンサの活用により、簡素なEDTシステムを構成できる。

スケジュールでは、2015年度打上げ予定のHTV6号機に搭載し、実証する予定。ミッション期間は1週間程度を想定している。

ミッション機器は50kg程度であり、HTV6号機に搭載予定のペイロード総重量の余裕内に収まる見込み。また、ミッション機器の形状や発熱量についてHTVシステムへの影響を検討した結果、大きな問題は無いことも確認した。テレメトリ・コマンド・電源は、既存のHTV余剰リソースを流用する。HTV本来のミッション達成と安全性確保を最優先し、HTV本体からミッション機器側への種々の安全要求を実現可能と判断している。

一方、ISSへの物資補給を目的とするHTVミッションであることを踏まえ、NASA(米航空宇宙局)との協調統合運用フェーズ終了後の7日程度の間でEDT実証を実施する。EDT実証実験後、テザーを切り離してからHTVは大気圏に再突入させる。

《レスポンス編集部》

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