フランクフルトモーターショーの会場「フランクフルト・メッセ」は11のホールからなるが、そのうちの1つ、ホール4には、さまざまなサプライヤーが出展している。
その中にはデンソーやZF、曙ブレーキ工業、BASFなどの著名企業もあるが、2階建ての2階部分には中国系の部品メーカーが多数ブースを構える「China Pavilion」がある。製品はサスペンションや、クラッチ、電装系、ヘッドライトレンズ、内装用品、バッテリーなどさまざまで、いずれも1小間ないし2小間程度の小ブース。
CESやMWCなどの家電/ITショーでは、台湾や中国系企業のブースがまとまって出されるこのような光景はそれほど珍しいものではないが、それらと違うのは、訪れている人がほとんどいないという点。たまに人が通りかかっても声をかけることなどなく、ブースの担当者は一様に暇そうにしながらスマートフォンをいじったり、食事を取っているだけ。ブースに人がいないこともしばしばだった。
プレスデーを見た限りでは、この出展で商談や契約などの効果が挙げられるかと聞かれれば、難しいと思わざるを得ない。主催者に中国系企業を惹きつけておきたいという何らかの意図があるのだろうかと勘ぐってしまいたくなるほどだ。