【新聞ウォッチ】氷山の一角? 中国公務員に贈賄容疑でトヨタ系フタバ産業、元専務逮捕

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年9月12日付

●消費税来年4月8%、首相、意向固める(読売・1面)

●シャープ増資最大2000億円、最終調整、財務基盤改善急ぐ(読売・8面)

●ガソリン161.4円、4年11か月ぶり(読売・9面)

●中国で贈賄容疑逮捕、愛知県警「フタバ産業」元専務(読売・38面)

●トヨタ地元脱「車頼み」豊田市、東京で企業誘致(朝日・9面)

●ダイハツ工業軽89万台リコール(朝日・37面)

●尖閣国有化・反日デモ1年、日本企業最悪期脱したが(毎日・2面)

●日産、共同生産を検討、独ダイムラーと高級車(毎日・8面)

●フランクフルトモーターショー「環境と走り」両立ステキ、ポルシェもリッター30キロに(東京・7面)

●三菱自、2000億円公募増資へ、優先株処理経営再建へ前進(日経・1面)

●科学技術戦略10課題に500億円、自動運転車やインフラ研究(日経・3面)

●インドネシアでホンダが小型車、税優遇に適合(日経・11面)

ひとくちコメント

政府が尖閣諸島を国有化してから、9月11日で1年を迎えたことで「中国くすぶる反日」(朝日)や「日中遠い関係改善」(東京)などと、日中関係悪化の影響が色濃く残る記事が目に付く。

こうした中、トヨタ自動車系で自動車マフラー部品大手のフタバ産業(愛知県岡崎市)の元専務が中国の工場での法令違反を見逃してもらう見返りに中国・広東省にある地方政府幹部に賄賂を渡したとして、不正競争防止法違反(外国公務員への贈賄)の容疑で逮捕されるというショッキングなニュースが流れた。

11日の朝日が夕刊で報じ、「愛知県警が逮捕し、発表した」ことから、きょうの各紙も社会面で大きく報じている。

愛知県警の発表によると、逮捕容疑は2007年12月中旬、フタバの香港現地法人のトップだった容疑者の元専務が、広東省の人民政府幹部に対し、工場設備の届け出違反を見逃してもらう見返りに、地元の中華料理店で現金約3万香港ドル(45万円相当)や女性用バッグ(15万円相当)を渡した疑いが発覚。元専務も容疑を認めているという。

また、元専務は地方政府幹部ら複数人に対し、計16回、5000万円以上の賄賂を渡したとしているが、今回の立件分以外は時効の5年が過ぎているという。フタバ産業では今年1月、子会社への不正融資を隠そうとしたとして元役員が有印私文書偽造などの容疑で逮捕されたが、この事件の捜査の過程で今回の疑惑が浮上したそうだ。

中国事情に詳しい経営者によると、中国ビジネスを円滑に進める上での「賄賂」は、切ろうにも切れない関係とみている。毎日は「あいさつ代わりとの見方もある」と指摘。

だが、1998年の不正競争防止法改正で外国公務員への贈賄罪が設けられて以来、中国が舞台となるケースは今回が初めてという。氷山の一角とみられる中国市場の「闇」の部分が、フタバ産業のケースのように、今後どこまであぶり出されるのかも注目したい。

《福田俊之》

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