太田昭宏国土交通相は9月17日の閣議後会見で、2020年の東京オリンピック開催に間に合うよう、経済界などから中央リニア新幹線の開業前倒しを求める声が上がっていることについて「現実問題はなかなか難しい」と述べ、前倒しは困難との認識を示した。
JR東海は、中央リニア新幹線について、2014年度に着工、2027年度に東京~名古屋間の先行開業をめざしているが、2020年の東京オリンピック開催が決まったことを受け、米倉弘昌経団連会長がオリンピック開催に合わせた開業を求めていた。
太田国交相は「問題は技術的なこと。品川駅付近や名古屋市付近の地下ターミナル駅、南アルプスの長大山岳トンネルの整備に10年以上要するようで、部分開業や開業の大幅前倒しは難しい問題もあると認識している」と述べ、物理的に間に合わないとの見解を示した。