【フォード クーガ 試乗】新型に触れて、先代の良さも知る…飯田裕子

試乗記 輸入車
フォード クーガ「タイタニアム」
フォード クーガ「タイタニアム」 全 12 枚 拡大写真

新型『クーガ』のキー・ポイントは、ボディサイズとデザイン。先代に比べて全長は9.5cm長くなり、その延長分は後席の足元とラゲッジに反映されている。

【画像全12枚】

ヘッドクリアランスは先代に比べ1cm低くなっているもののライバルと比べても平均的で十分。結果的に足元スペースの拡大が新型クーガの快適さを向上させているのは間違いない。また全幅は1cm縮んでいる。おかげで車両感覚が気になる人にとっては狭い路地や車庫入れ時など心もち扱いやすく感じられのではないか。

ホイールベースの延長は新型クーガのハンドリングや乗り味をも少し変化させた。先代の乗り心地はガチガチではないがやや硬質でフラットであり、コーナリング中の身のこなしは見た目の想像以上にクルクルと曲がるほどのスポーティな印象だった。一方新型の乗り心地は、ややしなやかなフラット系であり、コーナリング中のドライブフィールもしっかり&しなやか系だ。総合的な乗り味にも先代より少しばかり落ち着いた雰囲気が感じられる。後席の快適さが向上し乗り心地とハンドリングのバランスを上手くまとめてきたのだ。

世代が変わり変化を見せるのはデザインも同じだけれど、フォードが提唱する“キネティック(動きのある)デザイン”によって生み出されるスタイルは相変わらず個性的だった。内装のクールでモダン、そしてほどよいスポーティさを持ち合わせたデザインからは先進さだとか革新みたいな言葉が似合う“新しさ”が感じられるのだ。これは他メーカーには持ち合わせない“キネティック”なエッセンスが効いているからなのか、フォードのデザインにはこのところ常に感じられる傾向であり、フォーカスにしてもクーガにしてもその期待を裏切らない。

最後にもう一つ感想を述べさせていただくと、新型の魅力に触れたことでクーガは先代もそれはそれで良いと思ったりする。新しいモデルのほうが多くの部分で進化し優れているのは前述のとおり。しかし先代のボディのサイズ感や背の高さを忘れるほど軽快なコーナリングをしてみせる走りとデザインも忘れられない。そんな風に思わせるモデルチェンジもなかなかないわけで、フォードのそもそものポテンシャルの高さを改めて知らされたような気がした。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

飯田裕子|自動車ジャーナリスト協会会員
自動車メーカーでOLをした後、フリーの自動車ジャーナリストとして駆け出し、そのキャリアは10年以上。現在の仕事を本格的に始めるきっかけは、OL時代に弟(レーサー:飯田章)と一緒に始めたレース。その後、女性にもわかりやすいCar & Lifeの紹介ができるジャーナリストを目指す。独自の視点は『人とクルマと生活』。安全とエコの啓蒙活動にも積極的に取り組んでおり、ドライビングインストラクターとしての経験も10年以上になる。現在は雑誌、ラジオ、TVなど様々なメディアで様々なクルマ、またはクルマとの付き合い方を紹介するほか、ドライビングスクールのインストラクター、シンポジウムのパネリストやトークショーなど、活動の場は幅広い。

《飯田裕子》

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