欧州で唯一、公的な衝突安全テストを行うユーロNCAPコンソーシアムは9月25日、中国のクオロスオートモーティブ社製の新型セダン、『クオロス3』の衝突安全テストの結果を発表した。
ユーロNCAPの衝突テストは、前面オフセットが64km/h、側面が50km/h、ポール衝突が29km/h、歩行者衝突が40km/hで行う。日本や米国の基準とほぼ同じ、世界で最も厳しい条件で行う衝突テストとして知られる。
2009年2月、ユーロNCAPは新評価システムを導入。評価の割合に応じて、ポイントが配分されるようになった。例えば、最重要視される「成人乗員保護性能」には、ポイントの50%を配分。「子ども乗員保護性能」と「歩行者保護性能」には各20%、エアバッグやABS、ESCなどの「安全補助装置の有無」には10%を配分する。最高評価の5つ星を獲得するためには、総合評価が90ポイント以上必要とされる。
クオロス3のユーロNCAPの衝突テストの結果は、成人乗員保護性能が34点、子ども乗員保護性能が43点、歩行者保護性能が28点、安全補助装置の有無が7点。合計ポイントは112点となり、総合評価で最高の5つ星を獲得した。
ユーロNCAPコンソーシアムは、「中国で開発された車が5つ星評価を得たのは初めて。過去の中国車のテスト結果に対して、大きく前進した」と説明している。