NEDO、仏リヨンEVシェア実証実験、CHAdeMO式急速充電器は太陽光発電で

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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は10月3日、仏リヨン市で電気自動車(EV)カーシェアリングによるスマートコミュニティの実証実験を開始すると発表した。14日に古川一夫理事長やリヨン側代表者らが参加して運転開始式を行う。

このプロジェクトは、リヨン都市共同体(グランリヨン)が進めている都市開発事業とタイアップしたもので、4つのタスクに分かれている。

第1が再生可能エネルギーや蓄電池などを積極的に導入し、ビル内の消費量を上回るエネルギーを生み出すポジティブ・エナジー・ビルディングを構築すること。第2が太陽光発電を活用したEV管理システムとEVカーシェアリングの導入。第3がホーム・エナジー・モニタリング・システム(HEMS)による住民の省エネルギー行動の促進。そして第4が地域全体のエネルギーを最適化するコミュニティマネジメントシステム(CMS)の構築。

「街全体を念頭に置いたもので、NEDOとしては初めての試み」(スマートコミュニティ部の山本雅亮部長)だそうだ。

今回の実証実験は第2のタスクとなる。具体的には、ローヌ川とソーヌ川に挟まれたリヨンコンフルエンス地区(面積150ヘクタール)に、三菱自動車製EV15台とプジョー・シトロエン製EV15台の計30台導入し、30台の充電スタンドと3台のCHAdeMO式急速充電器を設置する。そして、その電力は太陽光発電で賄う。

東芝と東芝ソリューションが再生可能エネルギー活用技術を提供し、仏プロキシウェイ社がEVシェアリングの運用を行う。「日本の最新技術を導入し、EUの環境政策を5年前倒しで達成して、欧州全体へ横展開するとともに、日本へフィードバックを行っていきたい」と同部の吉田剛主幹は話す。

エネルギー・地球環境問題の解決と日本の産業技術競争力の強化をミッションに掲げているNEDOは、リヨン市でのプロジェクトを成功させ、それをビジネスモデルとして確立していきたい考えだ。

《山田清志》

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