【CEATEC13】人口分布の変動を街づくりに活かす…ドコモのモバイル空間統計

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【CEATEC 2013 Vol.38】ドコモのモバイル空間統計…市長になった気持ち
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 5日まで幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2013」。NTTドコモは、ブースの中で「モバイル空間統計」の展示を行っている。

 モバイル空間統計は、ドコモが携帯電話ネットワークの仕組みを利用して集まった位置情報・契約者の年齢・性別・居住エリアなどの属性からわかる人口分布の変動を統計情報にする取り組み。これまでも防災やまちづくりといった分野で活用されてきたが、10月1日から新たに産業分野などでの実用化を開始した。

 先月9月6日に行われた実用化サービス発表会後、消費者の一部に「自分の個人情報が他の企業に売られるのではないか?」といった心配が広がっていることを担当者に尋ねると、「そうした意見があるということは認識している。モバイル空間統計には個人を特定するような携帯電話番号・利用者氏名・個人の追跡といった情報は一切含まれていない」と述べ、今後も周知を広めていく考えを示した。

 ブースでは、時間ごとの人口数がマッピングされた「人口分布の時間変動イメージ」や、市長になった気持ちでモバイル人口統計の利用を体験できるデモもあり、実際にデータがどのように利用されるかまで理解しやすいような展示となっている。

 青森公立大学 准教授でモバイル研究家の木暮祐一氏は「今回、ドコモが企業や学術分野にデータ提供をすることになる内容から個人が特定されるようなことは考えられない。場所や時間によるユーザーの変動を推計するのが目的であり、十分にプライバシー保護が配慮されたもの。これは個人情報というよりも、個人を特定する情報を省いたライフログの収集ともいえる。どういう場所に、どういう年齢層の人たちが多いとか、どのように人が動いているなどといった分析が可能になり、それに伴ってユーザーにマッチングした便利なサービスの展開なども期待できる」とコメントしている。

 現在のところ、やはり前例のある地方公共団体など公共機関からの問い合わせが多いが、企業の利用としては飲食店チェーン・小売などの出店調査への利用を見込んでいるという。ビッグデータを活用したちょっと意外な出店が見られるようになる日もそう遠くないのではないだろうか。

【CEATEC 2013 Vol.38】ドコモのモバイル空間統計…市長になった気持ち

《吉川 亮太@RBB TODAY》

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