【INDYCAR 第18戦】タイトル争いに大きな明暗…ディクソン首位浮上、カストロネベス後退

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
ポイント首位に立ったスコット・ディクソンのマシン。写真:Honda
ポイント首位に立ったスコット・ディクソンのマシン。写真:Honda 全 12 枚 拡大写真

ヒューストンの市街地特設コースで現地6日に開催されたインディカー・シリーズ第18戦で、タイトルを争う両雄が明暗を分けた。2位に入ったスコット・ディクソンが、トラブルで23位に終わったエリオ・カストロネベスを逆転、ポイント首位に立っている。

悪天候により予選は実施されず、シリーズポイント順(厳密に言うと仔細は異なる)でスターティンググリッドが決まったヒューストン連戦第2レース。天候回復後の決勝、チャンピオンの座を争うカストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)とディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)はフロントロウに並んでスタートを切ったわけだが、おそらくはバンピーな路面の影響で、首位カストロネベスのマシンは序盤のうちにギヤボックス関連の致命傷を負ってしまう。11周目にスローダウン、マシン修復後に執念のレース復帰を果たすものの24台中23位に終わった。

一方のディクソンは、カストロネベスの同僚であるウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)に敗れはしたが、2位でゴール。この結果、ポイントランキングでは最終戦を前にディクソンが逆転で首位に立ち、カストロネベスが25点差で追うという構図に変わった。インディカーのポイントシステムは決勝最下位でもポイントが得られ、ラップリーダーボーナスなどもあるということで少々複雑だが、優勝は原則50点。まだカストロネベスにもチャンスは残っているが、ディクソン俄然優位となったことは間違いない。

ヒューストン第2レースを制したパワーは今季2勝目。3位にはジェームス・ヒンチクリフ(#27 Andretti Autosport/シボレー)が入った。

佐藤琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)は終盤トップ10圏内を走行していたが、最終ラップ途中で姿勢を乱し、そこにダリオ・フランキッティ(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)が後ろから乗り上げるようなかたちでクラッシュが発生。フランキッティのマシンは宙に飛び、コースサイドの金網に激突してしまう。この事故にはE.J.ヴィソ(#5 Team Venezuela/Andretti Autosport/HVM/シボレー)も巻き込まれているが、琢磨とヴィソに怪我はない模様。ただ、コーススタッフと観客数名が検査のため病院に向かったとの情報があり、フランキッティも命に別状はないようだが右足首等を傷めるという大きなアクシデントだった(負傷者に関しての詳細はまだ不明。琢磨の最終結果は14位)。

琢磨はフランキッティらのことを気遣いながら、「昨日よりもハンドリングが良く、ハードタイヤを履いてから順位を上げていくことができた。シーズン中盤戦にロード/市街地でのマシンパフォーマンスが下がった時期もあったが、終盤になってマシンのスピードを取り戻すことができているとも思う。(オーバル開催だが)最終戦も全力で戦いたい」と話している。

いよいよ今季のインディカー・シリーズも残すは1戦のみ。最終第19戦はカリフォルニア州フォンタナの2マイルオーバルで10月19日(現地)に決勝開催となる。ディクソンが5年ぶり3度目の戴冠か、カストロネベスが再逆転で悲願の初王座獲得か。ディクソンは「最終戦の最終ラップ、最終コーナーまでもつれるようなチャンピオン争いになることを(自分自身)期待している」と語っている。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  2. マッスルカー『チャージャー』、内燃エンジン仕様が登場…直6ツインターボで550馬力
  3. エアレスタイヤ搭載でペダルもなし、免許不要の特定小型原付「Future smart」発売
  4. ホンダ『レブル250 Eクラッチ』が爆売れ!? ペダルだけでシフトチェンジできる「Eクラッチ」の魅力をおさらい
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ...ワイド&ローのフォルムに注目だ!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る