10月19日、富士スピードウェイのショートコースにおいて、先頃登場したアウディ『RS6 アバント』の試乗会が開催された。
新型RS6 アバントは、最高出力560ps・最大トルク700Nmを発揮するV8 4リットル TFSIツインターボエンジンを搭載。トランスミッションは8速ティプトロニック(AT)で、駆動方式はアウディ伝統のクワトロ(AWD)。アウディでは、「優れた走行性能とステーションワゴンタイプならではの高い実用性をあわせ持つ、日常で使えるスポーツカー」と謳う。
従来モデルはV10・5リットルの自然吸気エンジンだったが、V8にダウンサイジングしたほか、ボディ/パーツ各部の軽量化により先代比100kgの軽量化を実現した。0-100km/h加速は3.9秒。「シリンダーオンデマンド」と呼ぶ気筒休止機構を備え、JC08モード燃費10.4km/リットルを実現している。価格は1520万円。
試乗会では、ペースカーの先導ながらも、ESPスポーツモード/アウディドライブセレクトを「ダイナミック」をチョイスでき、かなりのハイペースでの走行も可能だった。
たった230mしかないホームストレートでも120kmh/に迫り、かなりの勾配があるツイスティなコーナーでアクセルを不用意にあおっても破綻する兆しすら見せない。RS6 アバントの実力を味わうにはショートコースでは少々物足りないかと思いきや、クワトロ・DRC(ダイナミックライドコントロール)付スポーツサスペンションによる安定性とV8直噴ツインターボのフレキシビリティはこのコースでも十分に体感できた。前後に乗った『S7 スポーツバック」や『RS4 アバント』と比較してもその安定感は凌いでいた印象だった。
なお、今回のプレス向け試乗会は、レーシングコースで開催されるWEC(世界耐久選手権)第6戦に招待した顧客向けに実施するトレーニングプログラム「アウディ ドライビングエクスペリエンス」とほぼ同様の内容とのこと。アウディ広報部の小島誠氏は、「WECに来ていただいたお客様に、最新のクワトロの動きを安全なクローズドコースで体感していただく良い機会と考えている」とコメントした。