10時56分、セーフティーカー・スタートが切られる。マシンがグリッドを離れるや6時間のタイム・カウンターは動き出し、静かにレースが始まった。
トヨタ8号車は各車が1周を走り終えたところでピットスタート。早くも1周遅れの27位からの苦しい戦いとなる。アストンマーチン99号車とシボレー・コルベット50号車も同じく1周遅れでのピットスタートとなったが、50号車は再度スピンに見舞われる。
雨量は多く、セーフティーカーが離れる兆しは見られないまま、その後10分が経過した。
スターティング・ラインナップのままアウディ1号車、トヨタ8号車、アウディ2号車という順でセーフティーカーに連なって走る。スタート・ドライバーはそれぞれロッテラー、中嶋、デュバルという富士に慣れた3人に託されている。
ヘビー・ウェットの危険なコンディションのため、セーフティーカー・ランが続いたが、レース開始からわずか18分、レッド・フラッグが出された。
天候回復の目処が立たず8周を終了したところで全車はメインストレートで停車した。
各ドライバーはマシンを降りて天候回復を待つことになったが、雨脚は更に激しさを増している。レース開始からすでに70分経過した時点でも再スタートが切られる見込みはないが、レースの時計は刻まれている。