【東京モーターショー13】ホンダ、スポーツ360を復刻…目的は「技術の伝承」

自動車 ニューモデル モーターショー
ホンダ・スポーツ360(復刻)
ホンダ・スポーツ360(復刻) 全 12 枚 拡大写真

ホンダは東京モーターショー13に、四輪事業進出の原点となった『スポーツ360』を復刻、出展すると発表した。

ホンダ技術研究所ホンダスポーツ360復刻責任者の小林康人氏は、「(スポーツ360は現存していないので)コレクションホールにあった『S600』のキャビンの一部と、『T360』のエンジン、そして同じくコレクションホールに眠っていた、スポーツ360のオリジナルパーツを使って復刻した」と話す。

S600に対してスポーツ360は「全長が3000mmで300mmほど短く、特にリアのオーバーハングがことのほか短いのが特徴だ」と小林氏。「幅も1300mmで100mmほど狭く、S600より二回りほど小さく、また、タイヤサイズも13インチではなく12インチで、かなり可愛いクルマだ」と述べる。

小林氏は、1962年の第9回全日本自動車ショーに出展したスポーツ360を忠実に復刻するために、3つの要件をプロジェクトメンバーに出したという。ひとつ目は、技術の伝承として、“物の造り方、考え方”を学ぶというものだ。「50年前のクルマはどうやって造られたのか。その考え方を学ぼうというものだ」という。

次に、実走行可能な車両にすることとし、「せっかく造るのであれば走るクルマにしよう。特にこのクルマはスポーツカーなので、3ケタのスピードにこだわりたいと、時速100km以上出るクルマにすること」。最後は忠実にスポーツ360の仕様にこだわること。この3つの要件を出してスタートした。

復刻のための情報源は、「残っている図面や、ホンダの広報誌やクルマ雑誌等々の過去の写真、OBの方々の記憶をたどって造り上げていった」とプロジェクトの経緯を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  3. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る