【東京モーターショー13】ホンダ スポーツ360復刻…本田宗一郎の大傑作のひとつ

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ホンダ・スポーツ360(復刻)
ホンダ・スポーツ360(復刻) 全 6 枚 拡大写真
ホンダは復刻した『スポーツ360』を東京モーターショーに出展する。それに先駆け、10月13日から14日にツインリンク茂木で開催された、“HONDA Sports 50th Anniversary”でモデルが公開され、当時の開発陣のトークショーが行われた。

ホンダスポーツ360のデザインを担当した森岡實氏は、「私がホンダに入ったのは1961年。その時にホンダのデザイン室のメンバーは12名。その人数で二輪、四輪、汎用、そして多摩テックの乗り物もやっており、とんでもない仕事量をこなしていた」と話す。さらに、「ホンダのデザイン室の係長は俺だといったのがオヤジさんこと本田宗一郎氏だった。一から十まで全部教えてもらった。人間性の豊かな社長の一面を学んだ」と当時を振り返る。

スポーツ360のデザインも本田氏の手がかなり入っている。森岡氏は、スポーツ360のクレイモデル作成時には、頻繁に本田氏デザイン室に現れていたという。「ある時、私がヘッドライトまわりを作っていた時に、“そんなんじゃないんだよ!”とものすごい顔をして後ろに立っていた」と話す。本田氏は、使っていた木べらを取り上げ、自ら作っていった。

森岡氏は、「私が作ったヘッドライトは中心線が真っ直ぐだったが、本田宗一郎氏は少し斜めにした。それにより一気に色気と動きが出た。そういう素晴らしいセンスを持っていたのが本田氏だった」と述べる。

最後に森岡氏は、「細かいところのデザインの味、色気などいろいろなものを徹底的に注ぎ込んだスポーツ360は本田宗一郎の大傑作のひとつではないかと思う」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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