ホンダ寄居工場、1ライン1050台/日 はいかにして実現したか 

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ホンダ寄居工場、1ライン1050台/日 はいかにして実現したか 
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11月7日に公開したホンダ寄居新工場はどのような点で生産効率化をとげているのか。

簡略化された骨組み工程もグローバルで統一

「インナーGW(General Welding)」とよばれる工程では新しい作業順序によって作業効率化に成功している。

従来骨組みと外版を結合した各パーツを車のかたちに結合させていた。しかし寄居では「骨組みを先に結合する」発想に転換した。骨組みを先に結合し骨組みの車に外板を結合する順序に。これによって30kgのボディ軽量化および作業工数44%削減に成功した。この設備はグローバルで統一仕様だという。

◆ヒトとロボットが一緒につくる

インパネ投入装置においては設備占有面積の60%削減に成功した。これを可能にしたコア技術は低出力マニピュレーターやボディ流動と同期すること。効果として安全柵レスでの装置化、流れにそった一連動作を実現させた。寄居工場がめざす「人と装置の協造」に一歩近づく進歩となる。

◆ローラー技術で多機種対応を可能に

ヘミングマシンも従来と大きく異なる。ヘミング加工には従来大型マシンを用いていた。しかし寄居ではローラーでの曲げ加工に変更。これにより新機種投資を50%近く減らし、エネルギー消費も大幅に減らすことに成功した。投資と消費の節約を可能にしたコア技術は三つ。フローティング機構、ダブルローラによる高速精密加工、ロボットによる金型交換だ。さまざまな機種に対応できるようになり、工程をスッキリさせることできたという。

あたらしい寄居工場は海外生産を視野にいれた「マザー工場」なる位置づけである。

これらの新技術は新興国にもそのまま適用され得るのか。現地でのコスト調整はどのようにおこなうのか。河野丈洋氏(ホンダ埼玉製作所寄居工場責任者)は、これから展開する新興国にすべてそのまま適用するつもりはなく、いくつかの選択をしながら進出する地域に適切なローカライズを模索するとした。

《北原 梨津子》

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