【サイエンスエキスポ2013】ITS活用事例としての「にしてつバスナビ」のシステムとは

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サイエンスエスポ2013
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11月15日・16日にインテックス大阪で開催された「サイエンスエスポ2013」で、西鉄情報システム・ソリューション本部の浦正勝氏が、「にしてつバスナビにおけるITS活用」について講演した。

講演会で浦氏は、「にしてつバスナビ」を例にITS活用の実例が説明した。すなわち、「にしてつバスナビ」とは、携帯電話やパソコンをして、手軽にしかもリアルタイムで、バスの運行情報を検索できるサービスのことで、ユーザーは手元の携帯電話やパソコンで現在のバスの位置やバス停への到着予測時間を検索できるというサービスだ、と強調した。

浦氏によると、「にしてつバスナビ」の情報は、インターネットを通じてデジタルテレビ放送網に接続され、バスの運行情報は、テレビ西日本(TNC)に供給され、地デジ・テレビ放送を通じても知ることができるそうだ。

さらに浦氏は、このシステムを拡張したITS活用事例が九州バス協会で行われている「高速バスロケーションシステム」であると、続けた。このシステムでは、天候や渋滞で高速バスの運行状態が変化しても、バスの運行状態をパソコンや携帯電話で素早くキャッチできるという。

次に浦氏は「九州バス時刻表システム」について述べた。このシステムでは、2007年4月から九州のバス事業者23社が参加して「九州のバス時刻表システム」サイトを公開している、とのことだ。

さらにバスに限らず、鉄道、旅客船、航空を含めた各公共交通機関の災害時の運行・遅延・停止に関する情報を収集し、提供しているのが、「九州のりものinfocom」だと、浦氏は続けた。

浦氏によると、このような交通情報のデータ収集方法は、バスの時刻表情報を例に説明すると、参加バス事業者の時刻表データベースの情報を運行管理端末を介してインターネットでデータセンターに送出され、FMT変換された後にデータベースが蓄積され、全体の時刻表データベースが構築されている。この時刻表データベースに基づいて時刻表検索システムがバス利用者にインターネットを通じて配信されているそうだ。

最後に、浦氏はまとめとして、このような九州でのITS活用事例を全国の全ての公共交通機関に拡張すれば、「移動体データ銀行」とでも言うべきビッグデータを利用した大規模な交通情報システムを構築することも可能になり、その機能を通じてIT業界の新たなサービス産業を創出することが可能になると講演を締めくくった。

《山内 博》

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