SUPER GTとスーパーフォーミュラ(SF)、2大トップカテゴリー競演の「JAF GP 富士スプリントカップ 2013」は23日、いよいよ両カテゴリーの走行がスタート。SFのポールポジションを獲得したのは、23歳の新進気鋭・国本雄資だった。
シリーズ戦終了2週後というタイミングで迎えた、JAF GPの栄誉をかけてのSF再決戦。晴天のもと、この日の公式予選はシリーズ戦で多用されているノックアウト方式ではなく、25分間1本勝負、いわゆる通常方式で実施された。SF13(旧名FN09)シャシー及びトヨタとホンダから供給される3.4リッターV8自然吸気エンジンのパッケージ(タイヤは全車ブリヂストン)は今回で5シーズンに渡る現役期間を終えるが、その熟成極まったスピードと気候的な条件に恵まれたこととが相まって、朝のフリー走行からレコードタイム続出。11時55分からの公式予選では19台中15台がレコードタイム更新域に踏み込み、なおかつ14位までがトップから0.8秒差圏内と、まさに新次元での接戦となったわけだが、それを制したのが国本(#39 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)だった。
国本は今シーズン、際だった速さを見せるようになってきていた若手で、シリーズ戦も含めた国内トップフォーミュラでの自身初ポール獲得。「朝の走行ではマシンバランスがあまり良くなかったんですが、夏の富士戦で調子が良かった時に近い方向性でリセットして、予選に臨みました」。
ポールを決めたラストアタックは「すべてうまくいきました」ということで、最終コーナーを立ち上がる時点で国本には「これはいいタイムが出る」との手応えがあった。ただ、クールダウンラップで「チームから無線でポールだよ、と伝えられた時は半信半疑で(笑)」、順位を示す電光掲示タワーを見てから本当にポールだと確信できたそうだ。「(朝の)SUPER GTの予選が良くなかったので、そのぶん、こっちで頑張らないと、とも思っていました」と言う国本、SF予選終了から約3時間後のGT500クラス決勝第1レースは8番グリッドスタートで戦う。
SFの予選6位まではトヨタ勢が固めている。2~6位は以下の通り。
2位 ロイック・デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans)
3位 平手晃平(#38 P.MU/CERUMO・INGING)
4位 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL)
5位 松田次生(#20 Lenovo TEAM IMPUL)
6位 中嶋一貴(#1 PETRONAS TEAM TOM’S)
富士でのトヨタ勢優位傾向はシリーズ戦と変わらず、ホンダ勢最上位は7位の小暮卓史(#32 NAKAJIMA RACING)。今季シリーズ王者の山本尚貴(#16 TEAM 無限)は9位、佐藤琢磨(#15 TEAM 無限)は電気系トラブルらしく、トップ国本のタイム(1分22秒718)から5秒落ちで最下位19位だった。決勝ではホンダ勢の巻き返しにも期待したい。
SFの決勝レース(22周/約100km)は明日(24日)の12時45分にスタート予定だ。