【マツダ ビアンテ 試乗】買い物リストに載せられるミニバン…松下宏

試乗記 国産車
マツダ・ビアンテ
マツダ・ビアンテ 全 15 枚 拡大写真

マツダはほかのメーカーとは異なる独特のミニバンラインナップを持つ。その中間に位置する2.0リットル級ミニバンのビアンテも、他社の売れ筋モデルとは違ったクルマ作りを採用していて、それが売れ行きの鈍さにつながっていた面がある。

そこでSKYACTIVの新エンジンと新ATを搭載し、特別仕様車だったグランツを標準グレード化するなどの改良が行われた。

大きめのグリルを与えられたグランツは、試乗車のボディカラーが黒だったことと合わせて、フロントのイメージが変わった。従来は迫力がありすぎてどぎつさを感じさせたのが、スポーティな雰囲気に変わったからだ。最初からこの顔だったら良かったのにと思う。

SKYACTIVエンジンが搭載されたといっても、それによる動力性能の向上幅はごくわずか。なので、走りが格段に良くなったというイメージはない。でも、ATが6速化された上にステアリング・シフトスイッチ付きになったので、走行感覚は格段にスポーティなものになった。

ミニバンにとって走りのスポーティさがどれだけ必要かはともかく、マイナーチェンジによる変身で、運転が楽しくなるクルマに変わったと言っても良い。

SKYACTIVの新エンジンと新ATの搭載は、走りよりも燃費の向上に貢献していて、2.0リットル級ミニバンの中でも相当に良いリッター当たり14.8kmのJC08モード燃費を達成している。セレナのSハイブリッドには及ばないが、このクラスで上位に来る燃費で、エコカー減税も免税になった。

今回の改良でビアンテは、買い物リストに載せて競合車と比較検討できるクルマになった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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