ウェザーニューズ、北極海海氷観測衛星に世界初の撮影衛星

宇宙 テクノロジー
ドニエプルロケットの先端モジュール
ドニエプルロケットの先端モジュール 全 3 枚 拡大写真

ISCコスモトラス社は、日本時間2013年11月21日16時10分、ロシアのヤースヌイ宇宙基地よりドニエプルロケットで32機の人工衛星を同時に打ち上げる。一度の打ち上げで軌道上に展開する人工衛星の数では最大となる。

ISCコスモトラス社は、1997年に発足したロシア、ウクライナ合弁による商用衛星打ち上げロケット企業。R-36M大陸間弾道弾を転用したドニエプルロケットで、1999年からこれまで18回の打ち上げを行い、2005年には日本(JAXA)の光衛星間通信実験衛星「OICETS(きらり)」「INDEX(れいめい)」を打ち上げた実績もある。今回、19回目の打ち上げでは、アラブ首長国連邦の光学地球観測衛星「Dubaisat-2」などを中心に32機の衛星を打ち上げる予定だ。

32機の中には、東京大学発の超小型衛星開発ベンチャー、アクセルスペース社が開発したウェザーニューズ社の北極海海氷観測衛星「WNISAT-1」も含まれる。27×27×27センチメートル、重さ約10キログラムと小型の衛星で、可視光、近赤外光と2つのカメラにより北極海域の海氷を観測し、北極海を通過する船への情報提供を行うことを目的としている。

アメリカの地球観測ベンチャー、スカイボックス・イメージング社の地球観測衛星「SkySat-1」も打ち上げ予定に含まれる。2018年までに24機の衛星を展開する第1号機となるSkySat-1は、およそ100キログラムの光学地球観測衛星で、分解能は1メートル。商用地球観測衛星では初の90秒間のHD画像を撮影することができる。日本では、日本スペースイメージングが画像の販売を予定している。

今年5月、エクアドル初の超小型衛星「NEE-01(Pegaso:ペガソ)」が打ち上げからわずか1ヵ月後に軌道上でスペースデブリと接触し、正常に動作しなくなる事故が起きた。打ち上げ衛星の中にはそのペガソと同時に開発されたエクアドル2機目の「NEE-02(Krysaor:クリューサーオール)」も含まれ、軌道上からのリアルタイム画像送信などの実証を行う予定だ。

《秋山 文野》

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