【ホンダ N-WGN カスタム試乗】余裕たっぷりのターボエンジンと足回り、ただシートが物足りない…諸星陽一

試乗記 国産車
ホンダ N-WGNカスタム
ホンダ N-WGNカスタム 全 3 枚 拡大写真

自然吸気エンジン仕様の試乗ですっかり『N-WGN』のシャシー性能の高さを感じたところで、ターボエンジンを搭載するカスタムへと試乗した。

自然吸気エンジンの58馬力に対しターボは64馬力と6馬力のアップ。こう書くとたいした性能向上に感じないかもしれないが、トルクでみると自然吸気が65Nmなのに対し、ターボは104Nmと40%弱のトルクアップを実現。その発生回転数も自然吸気4700回転に対し、ターボは2600回転と2100回転も低い。

実際に走らせてもその数値を裏付ける力強いフィーリングを感じられる。まず感じるのは発進時の力強さ。エンジン回転が余分に上昇することなく、クルマが動き出す。このゼロから加速時にボディがきしむ印象がないのも好感。さらに中間加速も気持ちいい。首都高速への流入時、軽自動車を前に入れたくない加速する本線車線のクルマを尻目に、ちゃっかり前に入ってしまうような実力を見せてくれた。

試乗車は15インチタイヤが装着されていたのだが、このタイヤがビックリするくらいにレスポンスがいい特性。ちょっとステアリングを切るだけで、ギュンとクルマの向きが変わる。もともと自然吸気の14インチでも十分な運動性能が与えられているのだから、タイヤのパフォーマンスをアップすれば、こうなるのは当たり前だが、それを実行に移してしまうところがホンダらしい、

エンジンのトルクといい、高いシャシー性能といい、抜群に気持ちいい走りができるN-WGNカスタムなのだが、シートは少しもの足りない。とくにコーナリングやレーンチェンジで横Gがかかったときにはシートが身体を支えきれないのだ。N-WGNの走りのポテンシャルはもはや軽ワゴンの域を超えているのだから、ワゴンのシートでは対応しきれない。ここはひとつ、ベンチタイプのシートを捨て、バケット形状のセパレートシートにする勇気を求めたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
  5. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る