【新聞ウォッチ】軽自動車の増税、2015年4月以降購入の新車に限定

モータースポーツ/エンタメ 出版物
ホンダ・N-WGN
ホンダ・N-WGN 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2013年12月11日付

●TPP越年1月再会合、閣僚会合閉幕、新期限も未定(読売・1面)

●「軽」増税新車に限定、15年4月以降、取得税は引下げ(読売・1面)

●高速割引一部延長へ、消費増税対策(読売・9面)

●中国新車2000万台時代、今年世界の4分の1日本勢、エコで巻き返し(朝日・3面)

●GM脱国有化,売却損1兆円、初の女性CEO就任へ(朝日・9面)

●「今年の話題商品」1位はスカイツリー(毎日・7面)

●真相深層、ゴーン氏「倍返し」警戒、仏PSA元ルノーCOOがトップ就任(日経・2面)

●トヨタ、15年度にも発売、事故防止システム搭載車(日経・11面)

ひとくちコメント

スズキの鈴木修会長の言葉を借りれば、「庶民の足」である軽自動車増税について「新車購入者イジメ」とでも表現したほうが良さそうだ。政府・与党が検討している来年度税制改正で軽自動車税の増税対象を新規購入の車だけとし、既存車は現在の税額に据え置く方向で最終調整に入ったという。

きょうの日経が1面トップで報道、各紙も経済面などで大きく取り上げている。それによると、軽自動車の増税は15年10月の消費税率10%への引き上げ時に自動車取得税(都道府県税)を廃止する代替措置として検討していたが、公明党の反発が強く、自民党が譲歩した模様。

ただ、15年4月以降に買う新車に限って増税する。増税額については、総務省が提示した「1.5倍の年1万800円」と「2倍の1万4400円」の2案のうち1.5倍案を採用するという。50cc以下の原付バイクは3倍の3000円となる。

また、来年4月に消費税率が8%になるのに合わせて、自動車取得税の税率を自家用車で現行の5%から3%に引き下げることでも大筋合意したという。自動車取得税を巡っては、自動車業界や経済産業省が税率の一律3%引き下げを要求していたが、与党は原則2%減で決着させる方向だ。

きょうの各紙の見出しは「軽増税新車に限定」(読売)、「新車だけ」(朝日)などと、すでに所有しているユーザーに配慮したようにも見られるが、落とし穴もある。既存車の税額を据え置けば、新車への買い替えが進まない恐れがあるため、一定期間を過ぎた車の税額を重くする制度も導入するというのだ。購入から11年以上を超える車は割増し増税になる可能性もある。

ユーザーの目線で新車の購入時期を探ると、すでに10年間同じ軽を乗り続けている人が15年3月までに新車を購入し、新たに10年間乗り続けるのが一番の節税になるが、その駆け込み需要に振り回されるのは自動車業界。販売店の現場からは「いい加減にせよ」という怒りの声が聞こえてきそうだ。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る