日本郵船は、同社が50%出資するクヌッツェン・エヌワイケイ・オフショア・タンカーズ(KNOT)が100%出資する子会社KNOT FSO 1がトタル・E&P NorgeとFSO(浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備)の建造・用船契約を締結したと発表した。
今回のプロジェクトは、KNOTが保有するシャトルタンカーを、FSOに改造して用船するもの。トタルが51%、ペトロが30%、ステトイル・ペトロリアムが19%出資するノルウェー領北海のマーティン・リンジ油田で産出したオイルの貯蔵とシャトルタンカーへの積み出しのため、同鉱区に据え付けられる予定。
このFSOは、全長が約269.4メートル、幅が42.5メートル、深さ22メートルで、喫水が15.7メートル。プラットフォームと陸上から遠隔操作が可能なシステムで、環境に配慮した陸上からの給電システムを搭載する。連続最大出力は約2万キロワット。FSO上で水と油を分離するシステムもを装備する。2016年末に竣工する予定。
完成後は、トタルに対し最長12年のチャーターサービス(リースと運転・保守点検等のオペレーション)を提供する。
また、プラントエンジニアの設計・調達・建設(EPC)段階で、日本郵船は社員を派遣する。日本郵船の社員が初めてEPC段階に関与するプロジェクトとなる。
日本郵船は今後も、拡大が見込まれる海洋資源開発事業で、様々な案件への取り組みを積極的に進めていく方針。