NASA、アポロ11号などを打ち上げた歴史的発射台の使用権でスペースXと交渉

宇宙 企業動向
2010年2月6日、スペースシャトル「エンデバー」打ち上げ準備中のLC-39A。
2010年2月6日、スペースシャトル「エンデバー」打ち上げ準備中のLC-39A。 全 1 枚 拡大写真

2013年12月13日、NASAはフロリダ州ケープカナベラル ケネディ宇宙センターの第39複合発射施設「LC-39A」の使用契約でスペースX社と交渉していると発表した

LC-39A発射台は、アポロ計画のために建造され、1969年、アポロ11号を搭載したサターンVロケットを含むほとんどのアポロ宇宙船を打ち上げに使用された。同計画終了後は改修され、1981年のスペースシャトル コロンビア号(STS-1)の打ち上げ以降、スペースシャトルの打ち上げも多数行われた。現在では、政府系と民間企業、両方の打ち上げに対応できるよう準備が進められている。

LC-39Aの使用権を巡り、米会計検査院(GAO)はブルー・オリジン社が9月13日にNASAに対して提出した申し立てを却下した。Amazon.comのCEOジェフ・ベゾス氏が設立したブルー・オリジン社はNASAの商業有人軌道輸送プログラムのパートナー企業のひとつである。同社は、NASAがLC-39Aの運用提案募集を特定の企業に有利になるよう行っていたとして、競争の公平性に疑問を呈していた。GAOの審議中、LC-39Aの使用企業選定は中断されていた。

GAOの決定を受けて、NASAはLC-39Aの使用契約企業選定を再開。運用提案の審査結果を提案各企業に通知し、審査が公正に行われたとしている。今後は、少額決済システムのペイパル社の前身を設立し、テスラ・モーターズ出資者のイーロン・マスク氏が設立したスペースX社との交渉を進めることになる。

《秋山 文野》

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